日精樹脂、21年4〜12月期売上は17.7%増の345億円、通期予想は13.0%増の470億円

 日精樹脂工業が2月8日に発表した2022年3月期第3四半期(2021年4〜12月)連結業績によると、射出成形機の需要が堅調だったこと等から売上高は 345億7千6百万円(前年同期比17.7%増)となった。製品別売上高については、射出成形機売上高 は269億9千7百万円(同23.7%増)、周辺機器売上高は13億1千7百万円(同5.3%増)、部品売上 高は47億8千2百万円(同9.9%増)、金型等の売上高は14億7千8百万円(同23.4%減)となった。

 営業利益は20億4千万円(同 119.6%増)、経常利益は21億4千7百万円 (同115.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は22億6千9百万円(同261.6%増)となった。

 4〜12月期における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による経済活動の停滞からの回復が見られたが、新型コロナウイルス感染症の変異種であるオミクロン株による感染拡大および原油価格の高騰、物流の停滞等から先行きが不透明な状況である。わが国経済においては、新型コロナウイルス感染症の感染者が減少したことから経済活動が回復基調にあったが、オミクロン株による感染再拡大懸念および半導体不足等の部材不足、原油価格の高騰等を背景に経済活動の再停滞が懸念される等、依然として不透明な状況である。同社グループが所属する射出成形機業界では、新型コロナウイルス感染症の影響により低調だった需要が回復基調で推移した。このような状況の中、同社グループにおいては、従業員とその家族および顧客、 取引先の感染防止を第一に事業を展開した。

日精樹脂2022年3月期第3四半期データ

セグメントの状況

①日本:自動車関連からの需要が堅調だったこと等から売上高(外部売上高)は116億9千万円(同 16.4%増)、セグメント利益は12億8千3百万円(前年同期実績はセグメント損失4千8百万円)となった。

②欧米地域 :自動車関連からの需要が堅調だったこと等から売上高(外部売上高)は125億5千1百万円(同 8.8%増)、セグメント利益は3億9千2百万円(同102.0%増)となった。

③アジア地域 :IT、医療を中心に中国等での需要が堅調だったこと等から、売上高(外部売上高)は103億3千4百万円(同 32.8%増)、セグメント利益は5億7千3百万円(同57.7%増)となった。

連結業績予想などの将来予測情報に関する説明

 2022 年3月期の連結業績予想については、日本、欧米地域を中心に自動車関連向けの射出成形機需要が堅調であること、アジア地域においても IT 関連向けの射出成形機需要が好調であること等から、 売上高は前回予想を上回ることが見込まれる。また利益面についても、売上高の伸長に伴い、 前回予想を上回ることが見込まれる。これらを踏まえ 2022 年 3 月期通期連結業績予想を下記のとおり修正した。

 売上高470億円(前期比13.0%増)、営業利益25 億5千万円(同122.6 %増)、経常利益26億円5千万円(同147.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益25億5千万円(同325.8%増)を予想している。

 日精樹脂工業の2022年3月期第3四半期決算短信