CKD、21年4~12月期売上は38.3%増の1,046億円、通期予想は変更せず

 CKDが2月10日に発表した2022ね3月期第3四半期(2021年4~12月)連結業績によると、売上高104,612百万円(前年同期比38.3%増) 、営業利益13,237百万円(同197.6%増) 、経常利益13,236百万円(同195.8%増) 、親会社株主に帰属する四半期純利益9,204百万円(同212.7%増) となった。

 4~12月期におけるわが国経済は、コロナ禍からの正常化が進み、製造業の生産活動は改善が続く中、半導体をはじめとする部材や原材料の供給制約の影響がみられ、景気回復のペースは緩やかとなった。設備投資は、業種による強弱はあるものの、企業収益の持ち直しや環境などの成長分野への取組みにより回復傾向となった。また、電子産業における5GやIoT向けなど情報通信技術の用途の拡がりを背景とした投資は継続して行われ、堅調に推移した。

 海外経済は、新たな変異ウイルスによる感染再拡大など先行きに不透明感は残るが、米国ではワクチンの普及や労働力不足に対応する投資などを背景に景気は拡大基調となり、半導体や自動車市場などにおける需要が増加した。また、中国では5G関連や二次電池をはじめとする多くの市場で需要が増加し、製造業全般で設備投資が積極的に継続して行われた。東南アジアでは、活動制限の段階的な緩和による生産の回復がみられ、輸出の増加とともに景気の下支えとなった。

 なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。) 等の適用により、売上高は18百万円増加、売上原価は223百万円増加、販売費及び一般管理費は113百万円減少、営業利益は91百万円減少、経常利益及び税金等調整前四半期純利益はそれぞれ43百万円増加している。

 CKD2022年3月期第3四半期データ

■セグメント別業績

① 自動機械部門

 産業機械では、三次元はんだ印刷検査機の売上高は増加したものの、リチウムイオン電池製造システムの売上高が減少した。また、自動包装システムでは、薬品向けの売上高は増加したものの、食品向けの売上高が減少した。

 その結果、売上高は11,621百万円(前年同期比11.3%増) 、セグメント利益は売上高増加により、1,689百万円(同50.4%増) となった。

 なお、収益認識会計基準の適用により、売上高は266百万円増加、セグメント利益は42百万円増加している。

② 機器部門

 国内市場では、5Gの普及などで引き続き堅調な半導体需要に伴い、半導体製造装置向け売上高が増加した。また、自動車市場では環境対応車に関連した製造設備向け売上高、半導体や自動車用の設備で需要が旺盛な工作機械向け売上高もそれぞれ増加した。

 海外市場では、製造業全般で設備投資が継続した中国、半導体設備投資が堅調な韓国や台湾などで売上高が増加した。また、経済活動の回復が続いている欧米、活動制限の緩和により東南アジアの売上高も増加した。

 その結果、売上高は92,991百万円(前年同期比42.6%増) 、セグメント利益は売上高増加に生産性改善の効果も加わり、14,492百万円(同131.0%増) となった。

 なお、収益認識会計基準の適用により、売上高は247百万円減少、販売費及び一般管理費は113百万円減少、セグメント利益は134百万円減少している。

■連結業績予想などの将来予測情報に関する説明

 CKDグループを取り巻く市場環境は、引き続き、製造業の自動化・省人化需要の高まり、半導体設備投資といった電子産業における投資拡大等により好調なものの、新たな変異ウイルスによる感染再拡大の懸念や半導体をはじめとする部材や原材料の供給制約による生産への影響など先行きに不透明感があることを鑑み、通期連結業績予想については、2021年11月12日に発表した下記の業績予想からの変更はない。

 売上高1,340億円(前期比25.6%増)、営業利益156億円(同102.6%増)、経常利益157億円(同100.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益108億円(同104.8%増)。

 CKDの2022年3月期第3四半期決算短信

 第3四半期決算資料