三菱ロジスネクストが2月7日に発表した2022年3月期第3四半期(2021年4~12月)連結業績によると、売上高は、3,368億3千万円(前年同期比18.5%増)となった。第2四半期(4~9月)に比して第3四半期では、フォークリフト需要のコロナ禍からの復調が売上高の増加に寄与している。利益面については、原材料や輸送運賃の高騰影響を受けながらも、売上高の増加と固定費の抑制効果により、営業利益は29億7千7百万円(同465.7%増)、経常利益は27億4千6百万円(同509.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は3億4千6百万円(前年同期25億5千6百万円の損失)となった。
4~12月期における世界経済は、日本を含めてコロナ禍からの経済活動の復調傾向が継続している中での推移となった。しかし、近年類を見ない災禍からの急激な回復局面で、需要に供給が追い付かず資源高・原材料市況や輸送運賃の高騰・サプライチェーンの混乱を引き起こしており、米国を初めとした急激なインフレ進行なども生じて、様々な業種で生産及びコスト面に大きな影響を及ぼしている。
このような中、フォークリフトを始めとする物流機器市場も需要の復調傾向は継続しており、一部地域で顕著に観察された反動需要が一服したものの、コロナ禍前と同様あるいはそれを超える水準で堅調に推移している。
この状況下、三菱ロジスネクストにおいても、グループ各社の受注は好調ではあるものの、半導体不足の影響を始めとした様々な部品供給の遅れによるリードタイムの長期化、原材料費・輸送費を始めとしたコスト高の影響を大きく受けている。受注増加に応じた生産・出荷を実現し納期順守すべく、部品供給の確保・整流化に取り組むとともに、コストの削減にも引き続き注力しているところです。しかしながら、足許では新型コロナウイルス感染症の変異型(オミクロン株)による爆発的な感染再拡大が起きており、依然として予断を許さない状況が続くものと思われる。
■セグメント別業績
〔国内事業〕
国内事業は、フォークリフト需要がコロナ禍前と同様の水準で堅調に推移していることもあり、売上高は1,283億3千3百万円(前年同期比4.2%増)となった。セグメント利益は、特にアフターサービス・補用部品の売上高の増加が寄与し15億1千3百万円(前年同期1億1千7百万円の損失)となった。
なお、のれん等償却の影響を除くと、セグメント利益は51億4百万円(前年同期比39.6%増加)となっている。
〔海外事業〕
海外事業は、フォークリフト需要がコロナ禍前を超える水準で推移しており、売上高は2,084億9千7百万円(前年同期比29.4%増)となった。セグメント利益は、売上高の増加が寄与する一方で原材料市況や輸送運賃の高騰等により減殺され、14億6千4百万円(同127.3%増)となった。
なお、のれん等償却の影響を除くと、セグメント利益は49億2千3百万円(前年同期比22.2%増加)となっている
■連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
2022年3月期連結業績予想については、下記のとおり2021年10月29日に公表したものから変更はない。
売上高は前期比20%増の4,700億円(前期:3,914億9千6百万円、前回予想:4,300億円)、営業利益50億円(前年度:15億9千4百万円)、経常利益40億円(前年度:20億1千4百万円、親会社株主に帰属する当期純利益10億円(前年度:△26億8千3百万円)。
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