昨年、新型コロナウイルス感染症は、変異株の発生による感染者の再拡大を繰り返してきましたが、各国政府が懸命に感染防止対策と経済回復の両立を目指した結果、建機市場は一時的な落込みはあったものの、中国を除き好調に推移しました。
しかし、新型コロナウイルス感染症は東南アジアでのロックダウ ンを引き起こし、サプライチェーンに問題が生じ、一部の調達部品の入手が困難となりました。半導体不足もまだ収束せず供給が追い付かない状況となり、弊社では 3 工場の活用を更に進めていますが、未だしばらくは供給不足が継続する見通しです。
近年世界最大市場の中国では、中国メーカーの台頭が著しく、外資系建機メーカーのシェアは低下傾向 になり、2022 年度以降も外資系にとっては厳しい状況が続くと想定しています。更にアセアン市場におい ても中国メーカーの台頭が著しく、中国メーカーの台頭にどう対応していくかは、経営上、最も大きな課 題となってきました。
また、鋼材を筆頭に原材料価格も更に上がる見通しで、コンテナ等の輸送コストも 高止まりしていることから、各国で販売価格の転嫁を進めていますが、製品原価の低減を更に進めていく 必要があります。
このような環境の中、弊社は益々ニーズの高まる環境性能や安全性能の向上を念頭に置き、優れた製品 を開発することに注力し、お客様のご要望に応えて参りたいと思います。
また製品供給面では、長い間製 品の供給不足が続きましたが、今春からインドネシア カラワン県の新工場が稼働します。世界3工場の 生産能力を上げながら機種移管も進め、生産効率を最大化するよう努めて参ります。
今年も変化の兆しを敏感にキャッチし、スピーディーに対応できる組織作りを目指し、また安全とコン プライアンスは全てに優先する事を肝に銘じ、企業の社会的責任を果たして参りたいと思います。
最後になりますが、新型コロナウイルスの一日も早い収束と、安心して生活できる社会の回復、そして 皆様にとって良い一年になることを祈念して、新年の挨拶とさせて頂きます。
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