月島機械は12月3日、同日開催の臨時取締役会において、JFE エンジニアリングと、両社対等の精神に則り、国内水エンジニアリング事業の統合に向けた協議を開始することを決議し、事業統合に関する基本合意書を締結したと発表した。
■事業統合の背景及び目的
月島機械の上下水道事業とJFE エンジニアリングの国内水エンジニアリング事業は、上下水道市場やバイオマス処理市場において各種プラント、機器および運転管理などのサービスを展開している。同事業の市場環境は堅調に推移しているが、今後は一段と競争環境が厳しくなると予想されることから、さらなる事業基盤の安定化が課題となっている。
このような状況のもと、月島機械および JFE エンジニアリングは、国内水エンジニアリング分野における両社のさらなる成長や発展の可能性について検討を行っていく。その結果、両社の経営資源・ノウハ ウを集約させ、技術・サービスを高度化し、強固な事業基盤を構築することが、顧客に提供する付加価値を高め両社の企業価値の向上に資すると判断した。
事業統合は、両社の水エンジニアリング関連技術およびサービス・事業の知見を融合・補完し、拡大する PPP/PFI 事業等への対応力を高めることを目的としている。また、機器・工事の調達力を高め、収益力の強化を図ることで国内上下水道分野における強固な地位を確立し、リーディングカンパニーとなることを目指していく。
今後、両社は事業統合の実現に向けて、相互に誠意をもって最善の努力を行うことを基本方針として、 協議・検討を進めていく。
■事業統合の形態
現時点で想定される事業統合の形態については、月島機械を分割会社、月島機械の子会社を分割承継会社とする会社分割により、持株会社と事業会社に分割し、持株会社体制へ移行することを想定している。
2022 年4月を目標に月島機械100%出資の事業承継準備会社を設立予定。2023 年 4 月を目標に持株会社体 制に移行し、月島機械の上下水道事業に関する権利義務等を承継する事業承継準備会社に JFE エンジニア リングの国内水エンジニアリング事業に関する権利義務等を統合し、事業承継準備会社を月島機械とJFE エ ンジニアリングによる事業統合会社とする予定。事業統合会社については、月島機械が株式の過半数を取得し連結子会社となる予定だが、取得比率、方法を含め詳細は未定であり、今後具体 的な検討を進めていく。
事業統合会社の名称、所在地、代表者氏名、役員構成その他の基本事項については両社で協議のうえ、決定する。なお、当該基本事項については月島機械の株主総会における定款変更を含めた承認および 関係当局の許認可の取得等を前提としており、今後の検討に伴い変更が生じる場合があるとしている。
■日程
現時点で想定する事業統合のスケジュールは以下の通り。
2021 年 12 月 3 日 :基本合意書締結
2022 年 4 月(予定) :事業承継準備会社設立
2022 年 4 月末(予定):最終契約の締結 月島機械持株会社体制の決議
2022 年 6 月末(予定) :月島機械定時株主総会(会社定款変更等)
2023 年 4 月(予定):事業統合効力発生日