CKDが11月12日に発表した2022年3月期第2四半期(4~9月)連結業績によると、売上高は67,812百万円(前年同期比35.8%増) 、営業利益8,582百万円(同256.7%増) 、経常利益8,667百万円(同250.4%増) 、親会社株主に帰属する四半期純利益6,081百万円(同275.7%増) となった。
4~9月期における国内経済は、海外経済の回復に伴う輸出の増加などを背景に、製造業の生産活動が大きく改善した。設備投資は、業種による強弱はあるものの、企業収益の持ち直しや環境などの成長分野への取組みにより回復傾向となった。また、電子産業における5GやIoT向けなど情報通信技術の用途の拡がりを背景とした投資は継続して行われ、堅調に推移した。
海外経済は、米国ではワクチン普及や経済対策を背景に景気は拡大基調となり、半導体や自動車市場などにおける需要が増加した。また、中国では5G関連や二次電池をはじめとする多くの市場で需要が増加し、製造業全般で設備投資が積極的に継続して行われた。東南アジアでは、感染再拡大による活動制限が続く中、前年の落ち込みからの反動増や輸出の増加が景気の下支えとなった。
■セグメント別業績
① 自動機械部門
産業機械では、三次元はんだ印刷検査機の売上高は増加したものの、リチウムイオン電池製造システムの売上高が減少した。また、自動包装システムでは、薬品向けの売上高は増加したものの、食品向けの売上高が減少した。
その結果、売上高は7,248百万円(前年同期比5.0%減) 、セグメント利益は収益性改善の効果により、1,001百万円(同16.9%増) となった。
なお、収益認識会計基準の適用により、売上高は41百万円増加、セグメント利益は10百万円増加している。
② 機器部門
国内市場では、5Gの普及やテレワーク関連などで引き続き堅調な半導体需要に伴い、半導体製造装置向け売上高が増加した。また、自動車市場では環境対応車に関連した製造設備向け売上高、半導体や自動車用の設備で需要が旺盛な工作機械向け売上高もそれぞれ増加した。
海外市場では、製造業全般で設備投資が継続した中国、半導体設備投資が堅調な韓国や台湾などで売上高が増加した。また、コロナ禍から回復している欧米、活動制限が続く中で需要が底堅い東南アジアの売上高も増加した。
その結果、売上高は60,564百万円(前年同期比43.1%増) 、セグメント利益は売上高増加に生産性改善の効果も加わり、9,533百万円(同164.6%増) となった。
なお、収益認識会計基準の適用により、売上高は180百万円減少、販売費及び一般管理費は86百万円減少、セグメント利益は93百万円減少している。
■連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
第2四半期に入り、CKDグループを取り巻く市場環境は、引き続き、製造業の自動化・省人化需要の高まり、半導体設備投資といった電子産業における投資拡大等により、国内外の製造業全般の投資に着実な回復がみられ、需要が高い水準で推移している。これにより、第3四半期以降においても、半導体をはじめとした部品の供給不足など先行きの不透明感はあるものの、機器事業において安定した受注が継続すると想定されることから、2021年8月11日に発表した通期連結業績予想を下記のとおり上方修正した。
売上高1,340億円(前期比25.6%増、前回予想1,280億円)、営業利益156億円(同102.6%増、同145億円)、経常利益157億円(同100.7%増、同146億円)、親会社株主に帰属する当期純利益108億円(同104.8%増、同100億円)。
ただし、今回の予想は、新型コロナウイルス感染症の現在の感染状況が緩やかに改善されることを前提としており、今後の拡大の程度や収束の時期などにより大きく変動する可能性があるとしている。
なお、2021年10月1日から2022年3月31日までの期間における為替レートは、第1四半期決算発表時点から見直し、1米ドル105円から110円とした。
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