日精樹脂工業が11月11日に発表した2022年3月期第2四半期(4~9月)連結業績によると、主力である射出成形機の需要が堅調だったこと等から売上高合計は208億2千2百万円(前年同四半期比9.3%増)となった。製品別の売上高については、射出成形機売上高が159億4千1百万円(前年同四半期比14.3%増)、周辺機器売上高が8億4千1百万円(同4.0%増)、部品売上高が30億8千3百万円(同8.2%増)となったが、金型等売上高が9億5千5百万円(同34.1%減)となった。
利益面については、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種拡大等により経済活動が再開されたこと等から営業利益は12億2千3百万円(前年同四半期実績は3億5千2百万円)となった。また経常利益は11億9千8百万円(前年同四半期実績は4億4百万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益は15億8千3百万円(前年同四半期実績は2億6千6百万円)となった。
4~9月期における世界経済は、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が拡大したこと等より経済活動に持ち直しの動きが見られたが、半導体の調達難および原油価格の高騰等を背景に先行きが不透明な状況で推移した。国内経済においては、新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言が継続したこと等から景気回復には至っていない。
射出成形機業界は、新型コロナウイルス感染症の影響および世界的な半導体不足等から不安定な経済環境ではあったが、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種により経済活動が再開したこと等により需要は堅調に推移した。
このような状況の中、日精樹脂工業グループは脱炭素社会の実現や環境対応素材の活用等の市場ニーズに応えるための計画的な開発と商品化や、成形条件作成等の自動化、保守管理のリモート化によるDX対応等、射出成形のデータコンテンツをもう一つの収益の柱として位置付けられるよう強力に推進した。
■セグメントの状況
①日本
医療関連および自動車関連からの需要が堅調であったこと等から、売上高(外部売上高)は72億8百万円(前年同四半期比3.4%増)、セグメント利益は6億4百万円(前年同四半期実績はセグメント損失2千5百万円)となった。
②欧米地域
米国子会社の決算期変更に伴う影響があったものの自動車関連からの需要が堅調であったこと等から、売上高(外部売上高)は71億円(前年同四半期比0.6%減)、セグメント利益は2億4千万円(前年同四半期実績は、セグメント損失1千2百万円)となった。
③アジア地域
IT関連等の需要が好調であったことから、売上高(外部売上高)は65億1千3百万円(前年同四半期比31.8%増)、セグメント利益は3億3千8百万円(同60.1%増)となった。
■連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
2022年3月期の業績については、下記の2021年8月12日に公表した予想値を修正していない。
売上高436億円(前期比4.8%増)、営業利益24億円(同109.5%増)、経常利益26億5千万円(同38.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益24億5千万円(同309.1%増)を予想している。
日精樹脂工業㈱(6293)2022年3月期第2四半期決算短信
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