ファナック、2021年4~9月期売上は52.5%増の3,514億円、通期予想は28.6%増の7,089億円

 ファナックが10月27日に発表した2022年3月期第2 四半期(2021年4~9月)の連結業績によると、売上高は3,514 億90 百万円(前年同期比52.5%増)、経常利益1,078 億22 百万円(同182.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は786 億49 百万円(同179.8%増)となった。

 4~9月期における取り巻く状況は、製造業全般において新型コロナウイルス感染症の影響等で減少していた設備投資が回復し活発に行われるようになった。一方で、世界的なサプライチェーンにおける半導体等の部品の不足による生産活動への影響が顕在化する等、先行き不透明な状況が続いている。このようななか、ファナックグループは、新型コロナウイルスの感染拡大防止を最優先としつつ、お客様への商品の供給とサービス活動の継続に努めた。

 ファナック2022年3月期第2四半期データ

■部門別の概況

<FA部門>

 FA部門については、CNCシステムの主要顧客である工作機械業界の需要は、中国をはじめとして、各主要市場で堅調に推移した。これを背景にファナックのCNCシステムの売上も増加した。レーザについては、中国市場および欧州市場で回復基調にあるが、海外メーカーとの厳しい競争が継続している。これらの結果、FA部門の売上高は1,039億68百万円(前年同期比54.2%増)となった。

<ロボット部門>

 ロボット部門については、中国でIT関連、EV、重機、建機向けを中心に売上が堅調に推移した。米国でも一般産業向けおよびEV関連の需要を取り込んだ自動車産業向けが堅調でした。また、欧州でも一般産業向けが好調に推移し、売上が増加した。国内では、昨年10月を底に売上は回復している。これらの結果、ロボット部門の売上高は1,211億71百万円(前年同期比37.6%増)となった。

<ロボマシン部門>

 ロボマシン部門については、ロボドリル(小型切削加工機)は、パソコン、タブレット市場向けの旺盛な需要を受け、売上が増加した。ロボショット(電動射出成形機)は、IT関連、医療市場向けの需要が好調に推移し、売上が増加した。ロボカット(ワイヤ放電加工機)も、IT関連、自動車部品市場向けの需要が好調に推移し、売上が増加した。これらの結果、ロボマシン部門の売上高は810億69百万円(前年同期比105.5%増)となった。

<サービス部門>

 サービス部門については、売上が例年並みに回復している。サービス部門の売上高は452億82百万円(前年同期比27.6%増)となった。

■連結業績予想に関する説明

 FA、ロボット、ロボマシンの各分野において、様々な分野で旺盛な需要が見込まれるものの、半導体等の部品の不足により先行き不透明な状況が続くことから、2022 年3 月期通期の連結業績予想を以下のとおりとした。

 売上高7,089億円(前期比28.6%増、前回発表7,276億円)、営業利益1,775億円(同57.8%増、同1,944億円)、経常利益2,034億円(同58.0%増、同2,164億円)、親会社株主に帰属する当期純利益1,508億円(同60.4%増、同1,560億円)。

 2022年3月期第2四半期決算発表資料