大成建設、タワークレーン一体型クライミングシステム「テコアップシステム」を開発

・超高層集合住宅に国内初適用、工期短縮に伴うコスト低減とCO2排出量削減を実現

 大成建設は10月25日、超高層建築物の環境配慮解体工法「テコレップ」に用いた仮設架構昇降技術を新築工事に応用し、タワークレーンを搭載した専用鉄骨フレームごと上昇させて施工する新システム「テコアップシステム」を開発したと発表した。また、同技術を国内の超高層RC集合住宅に初適用し、工期短縮に伴うコスト低減とCO2排出量の削減を実現していく。

 鉄筋コンクリート造高層建築物の施工に用いるRC積層工法において、タワークレーンを設置して床版ごとクレーンを徐々に上昇させるフロアクライミング工法を採用する場合、下階5フロア程度まで開口部を設けてタワークレーンの支柱を設置するのが一般的。そのため、この工法では各フロアの床版コンクリートを一度に打設できないため、支柱周辺の開口部では雨水養生や止水処理が必要となり、施工効率などが課題となっていた。

 また、タワークレーンは、施工時に建物外部または中央開口部に設置することから、その設置場所が限定され、最も遠い場所に揚重物が届くようにするためにはクレーンサイズを大きめに設定する必要性があり、コスト増加などに繋がる場合があった。

 そこで大成建設は、これらの課題を解決するため、タワークレーン一体型クライミングシステム「テコアップシステム」を開発した。また、同システムの建築工事への適用を図り、最終的に超高層建築物の自動化施工および全天候型(全閉)施工が可能な工法として、さらなる技術開発を進めていく予定。

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