デンソーウェーブ、中型人協働ロボット「COBOTTA PRO」を開発、2022年4月発売予定

・組立工程など、高速・高精度を要する工程の自動化を人協働ロボットで実現

 ㈱デンソーウェーブ(本社:愛知県知多郡阿久比町)は10月19日、高速・高精度の中型人協働ロボット「COBOTTA PRO(コボッタプロ)」を開発したと発表した。2022年4月より発売し、2022年度で1,000台の販売を目指す。

 「COBOTTA PRO」は、最大TCP(*1)速度2,500mm/sという「高速性」と、繰り返し精度±0.04mmという「高精度」を有する人協働ロボット(*2)。作業者が近くにいないときは動作速度を最大化し、作業者が接近した際に減速・停止に必要な距離を最小化することで、生産性と安全性の両立を実現する。(*3)また、2018年より発売した人協働ロボット「COBOTTA®」と同じく、簡単にティーチング・操作も可能。直感的に操作できるダイレクトティーチング機能に加え、どなたでも簡単にプログラミングできる新しい開発環境を用意している。また、ユーザーが使い慣れた従来のロボットコントローラーと同じ開発環境を使うことも、RC9ファームウェアを活用することで周辺機器を統合制御することも可能。

 現在、人協働ロボットの市場規模は年々拡大しており、2025年には世界出荷台数が66,590台にまで成長するという予測もある(*4)。拡大していくにつれ、従来導入規模が大きかった自動車製造分野や電子デバイス分野のみならず、今まで人協働ロボットの使用経験が少ないユーザーによる活用も増加している。そのように活用分野が広がることで、人協働ロボットにより精度を求める声が高まってきた。従来はハンドリング工程などの単純作業で使われることが多かった人協働ロボットだが、今回開発した「COBOTTA PRO」では、高速・高精度を実現し、組立工程にも適した性能・機能を有している。また、既存の工場においてスペースが限られている場合でも、柵レスで高速・高精度に稼働できる「COBOTTA PRO」を活用することで、生産効率化につなげることができる。

 なお、デンソーウェーブは2022年3月に東京・愛知・大阪の3か所でプライベート展の開催を予定している。「COBOTTA PRO」の実機をそのプライベート展で世界初展示する。

*1:Tool Center Pointの略。エンドエフェクターが対象物に触れる点の中心のことを指す。

*2:COBOTTA PRO 1300の場合。詳細は「製品概要」を参照。

*3:システムのリスクアセスメントに応じて、動作速度を決める必要がある。

*4:出典:富士経済 「2021 ワールドワイドロボット関連市場の現状と将来展望No.1FAロボット市場編」より。

 詳細は、ニュースリリース