㈱バイオマスレジン福島(本社:福島県南相馬市)は福島県浪江町の浪江町北産業団地に新工場を建設する。10月8日、浪江町との間で、工場立地に関する基本協定について合意したと発表した。
同社は、相馬ガスホールディングス(本社:福島県南相馬市)と㈱バイオマスレジンホールディングス(本社:東京都千代田区)が共同出資による合弁事業として2021年7月に設立された。
新工場では、お米(非食用米)から作るバイオマスプラスチック「ライスレジン」を主に生産する。ライスレジンは、元来地球上にある植物を原料とするため、地上の二酸化炭素の増減に影響を与えない「カーボンニュートラル」の性質を持ちながら、従来のプラスチックと比べてもコストや成型性、強度などはほぼ同等というエコフレンドリーな新時代のプラスチック素材。
また、新工場へのグリーン水素供給に係る実現可能性調査が、2021年7月に環境省「脱炭素×復興まちづくり」FS委託事業に採択され、既に新工場におけるグリーン水素供給の利活用の検討がスタートしている。具体的には、ライスレジン生成時の乾燥工程で熱を水素とガスを混焼させた電力および水素とガスを混焼させて発電した熱を活用することなどを検討している。この取り組みを行うことにより、素材・生成工程の両方で二酸化炭素の削減につながる。
相馬ガスグループは、地域の総合エネルギー企業として、新工場の建設を通じて、新たな脱炭素へ向けた取り組みを行うことにより、地域創生、雇用創出を地元企業として実現していく。
<株式会社バイオレジン福島 工場概要>
所在地:福島県双葉郡浪江町大字北幾世橋地内
総工費:9.9 億円
面積:土地:2.11ha 工場:1,776 ㎡(延床面積)
設備:ライスレジン製造設備 ✕ 2ライン
従業員数:10 名~15 名(予定)
生産量:5t/日でスタート、10t/日を目指す。約3,000t/年を見込む。
工程:2021年11月着工~2022年8月生産開始予定