スター精密、スイス型自動旋盤SLシリーズ2モデルを発売

・小径部品加工機のラインアップに新規モデルを追加

 スター精密は9月16日、スイス型自動旋盤の新製品としてSLシリーズの「SL-7」および「SL-10」を開発したと発表した。情報通信機器、自動車、医療分野等の小径部品加工を主要ターゲットとして、2021年10月から販売を開始する。

 スター精密では、小径部品加工用モデルとして「SR-10J type C」をラインアップしているが、小径部品の複雑形状化や多様化する加工ニーズに応えるためにさらに複合加工能力を強化した、材料径φ7mmまでの「SL-7」と材料径φ10mmまでの「SL-10」の2モデルを新たにラインアップに追加した。

 正面加工用のクシ刃型刃物台は、旋削加工用のバイトホルダーと複合加工用のクロスドリルユニットを縦に配列する構成を採用。クロスドリルユニットには加工部品の形状に応じて工具ユニットの取り替えが可能な4箇所のカートリッジポジションを有した5軸型ユニットを搭載し、小径部品加工に最適なコンパクトな本体サイズでありながら、多彩なツーリングレイアウトによる加工を実現している。

 また、背面加工用に搭載した2軸×3段のY2軸制御付き6軸型ユニットは、最大4箇所まで回転工具ユニットを装着することが可能。背面側での複合加工能力を拡充することで、効率的な工程分割によるサイクルタイム短縮を実現している。

 段取り替えやメンテナンス時の切削室の作業スペースを確保するため、大開口の跳ね上げ式ドアを採用。また、機械操作時の視認性を向上させるため、オペレーター側に角度をつけたNC画面を配置した操作パネルなど、機械各所にオペレーターの操作性、作業性に配慮した構造を採用している。

 さらにソフト面でも、パラメーターやプログラムを復元可能な自動バックアップ機能や、プログラムと一緒に工具ユニットや形状オフセットなどのデータを管理可能なプログラムデータ一括入出力画面など、段取り時の作業を支援する各種便利機能の充実を図った。

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