㈱安川電機は9月1日、「安川テクノロジーセンタ(YTC)」が本格稼働を開始したと発表した。
安川電機では、顧客からの要求にスピーディーに対応できる開発体制の構築を目的に、基礎技術開発、生産技術開発、製品開発、製品・設備設計、品質管理から量産試作までを一貫した開発拠点「安川テクノロジーセンタ(YTC)」の建設を進めてきた。2021年3月に建屋が完成、その後開発のための環境を整備していた。
近年、安川電機を取り巻くFA関連の市場では、労働力の不足や変種変量生産といった多様化するものづくりの変化を背景に、生産設備や機械の高度化・自動化に加えICT技術を活用した取組みがグローバルで急速に進んでいる。このような環境下で、安川電機は2017年に発表したソリューションコンセプト「i3-Mechatronics(アイキューブメカトロニクス)」を通じ、ものづくりの現場のセル領域における自動化+デジタルデータマネジメントによるトータルソリューションを提案している。
そのソリューション力を高めていくため、これまで製品ごとにそれぞれの事業部で行っていた技術開発の機能を一ヶ所に集約し、ITを活用した情報共有を基盤として技術力と開発のスピードを格段に向上させていく。また、外部との技術連携によってもオープンイノベーションを図っていく。具体的には安川電機の3つのコア技術である「モーション制御」、「ロボット技術」、「パワー変換」に対して技術的な相関のあるパートナー企業や大学、そしてベンチャー企業などとの共創を生む環境を設け、競争力があり、高い市場性が見込める新たな技術開発を行っていく。
安川電機はYTCを中核に、革新的かつ効率的な開発環境を実現するとともに、世界初・世界一にこだわった製品の開発にまい進していく。