・半導体製造装置向け熱制御機器を増産
・積極投資により1.5倍に増産、エレクトロニクス関連事業のさらなる拡大を図る
エア・ウォーターは8月30日、グループ会社で各種電熱機器の製造・販売を行う日本電熱(本社:長野県安曇野市)が、半導体市場の急拡大を見据え、国内大手半導体製造装置メーカー向け熱制御機器の製造に特化した新棟を安曇野本社工場内に建設することを決定したと発表した。新棟の着工は2022年1月、完工は2022年9月末の予定。
エア・ウォーターの産業ガス関連事業においては、市場規模が急拡大するエレクトロニクス関連領域を今後のさらなる事業成長の牽引役と捉えている。国内で進行する大手半導体メーカー各社の生産増強に対応して、半導体の製造プロセスに不可欠な窒素ガスをパイプライン供給するため、過去に例のない規模で大型オンサイトプラントの建設を進めるとともに、特殊ケミカル材料やその供給機器、ガス精製装置といった周辺分野の事業領域を合わせて拡大し、エレクトロニクス分野において世界のガスメジャーに比肩するポジションの獲得を目指している。
日本電熱は、戦後間もない1949年、ヒーターの原点となるシーズヒーターの開発・国産化に日本で初めて成功して以来、さまざまな業界の熱分野で数多くの実績を積み重ねたことで、工業用の電熱制御機器では国内トップシェアを占めている。また、同社は、長年培った熱の制御技術を強みとして、ウェハーを均一に加熱する熱板(ホットプレート)や冷却用のクーリングプレートなど、半導体の製造工程で不可欠な熱制御機器を大手半導体製造装置メーカーに供給している。
近年、半導体の微細化や積層化に伴い、半導体製造プロセスにおける熱制御技術の重要性が高まるとともに、世界的な半導体需要の高まりを背景に半導体製造装置メーカーでは生産能力の増強に向けた動きが加速している。こうした事業環境の下、日本電熱では、新棟の建設により、半導体製造装置向け熱制御機器の生産能力を現行比1.5倍に拡大してその増産体制を整える。
<新棟概要>
所在地:長野県安曇野市三郷温3788-1 (安曇野本社工場内)
面積:延床面積6,260㎡、建築面積3,700㎡
構造:鉄骨造2階建
着工:2022年1月
完工:2022年9月末(予定)
投資額:約35億円(生産設備を含む)
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