日精樹脂工業、21年4〜6月期売上は26%増の111億円、通期予想は変更せず

 日精樹脂工業が8月12日に発表した2022年3月期第1四半期(2021年4~6月)連結業績によると、売上高は、主力である射出成形機が自動車 関連を中心に需要が堅調だったことから111億3千8百万円(前年同期比26.0%増)となった。営業利益は5億8千7百万円(前年同は+4千9百万円)、経常利益 は6億4千6百万円(前年同期は+1億7千2百万円)となった。また、連結子会社である NISSEI AMERICA,INC.の土地建物等を売却したことで固定資産売却益11億6千5百万円を計上した結果、親会社株 主に帰属する四半期純利益は12億1千6百万円(前年同期は+1億1百万円)となった。

 製品別売上高については、射出成形機売上高が86億7千6百万円(前年同期比1.8%減)、周辺機器の売上高が4億5千6百万円(同14.3%増)、営業部品の売上高 が15億3千5百万円(同6.9%増)、金型等の売上高が4億7千万円(同46.5%減)となった。

 第1四半期(4~6月)における世界経済は、世界的な半導体不足や新型コロナウイルス感染症が引き続き影響を与える中、新型コロナウイルスのワクチン接種が世界各国で拡大したことにより、経済環境は緩やかに回復した。国内経済は、新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言、まん延防止等重点措置の再度の発出や半導体不足の影響、原油価格の高騰等から、不透明な経済環境が継続している。射出成形機業界は、国内および海外において新型コロナウイルス感染症の影響や世界的な半導体不足等により経済環境は不安定であったが、受注環境は徐々外部に回復している。

■セグメント業績(売上高は外部売上高)

<日本>

 自動車関連を中心に需要が緩やかに回復したが、売上高は36億4千8百万円(前年同期比0.9%減)、セグメント利益は4億5千8百万円(前年同期は△3千万円) となった。

<欧米地域>

 新型コロナウイルスのワクチン接種拡大に伴い経済活動が再開したことから、売上高は45億4千 9百万円(同38.2%増)、セグメント利益は1億6千2百万円(前年同期△9千5百万円)となった。

<アジア地域>

 自動車関連を中心に需要が回復したことから、売上高は29億4千万円(同年同57.8%増)、セグメント利益は1億4百万円(前年同半期は4千8百万円)となった。

■2022年3月期業績見通し

 2022年3月期(2021年度)の連結業績見通しについては、売上高43,600百万円(前期比4.8%増)、営業利益2,400百万円(同109.5%増)、経常利益2,650百万円(同38.1%増、前回予想3,350百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益2,450百万円(同309.1%増)を予想している。

 日精樹脂工業の2022年3月期第1四半期決算短信