・通期予想は、売上で前回予想比800億円増、純利益で215億円増
SMCが8月11日に発表した2022年3月期第1四半期(2021年4~6月)連結業績によると、売上高は182,774百万円(前年同期比42.7%増)となり、主に増収効果から営業利益は57,384百万円(同63.8%増)となった。受取利息は減少したものの、円安による為替差益により、経常利益は61,366百万円(同66.9%増)、税金等調整前四半期純利益は61,411百万円(同68.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は45,963百万円(同98.0%増)となった。自己資本四半期純利益率(ROE)は、前年同四半期に比べ1.5ポイント上昇して3.3%となった。
第1四半期は、新型コロナウイルスワクチンの接種の進展に伴い、米国・中国を中心に経済の回復が進んだが、変異株による新たな感染拡大や米中対立の激化など、依然として先行き不透明感の強い状況が続いている。
自動制御機器(空気圧機器)の需要は、半導体関連は中国を中心に日本・北米・欧州・アジアなど各地域とも高水準が継続した。自動車関連及び工作機械関連は、一部で半導体供給不足の影響はあったものの、EV(電気自動車)関連投資の拡大などもあり、総じて好調。医療機器関連及び食品機械関連は全般的に堅調だった。
SMCグループは、持続可能なBCP(事業継続計画)を策定し、新型コロナ対策を徹底して製品供給能力の維持・拡大に努めた。また、省エネルギー性能に優れ、小型・軽量化を進めた新製品の開発、グローバル連携による積極的な販売活動の推進などの課題に引続き取り組んだ。
■2022年3月期見通しを上方修正
2022年3月期連結業績予想は、売上高6,800億円(前期比23.1%増、前回予想6,200億円)、営業利益2,000億円(同30.4%増、同1,730億円)、経常利益2,100億円(同22.2%増、同1,810億円)、親会社株主に帰属する当期純利益1,500億円(同23.2%増、1,285億円)とした。
修正の理由:第1四半期の連結業績は、業種別では半導体関連、地域別では中国・米国を中心とした需要増を背景に、売上高、利益ともに当初予想を大きく上回った。これに伴い、第2四半期連結累計期間(4~9月)及び通期の連結業績予想を修正するとともに、第2四半期累計期間及び通期の個別業績予想値を新たに発表した。
新たな業績予想の前提とした平均為替レートは、1米ドル=109円、1ユーロ=130円、1人民元=17円で、前回発表予想から変更していない。
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