・鉱山オペレーションのゼロエミッション実現を目指す
コマツは8月2日、鉱山オペレーションにおける温室効果ガス(GHG)削減を加速するため、コマツの顧客である大手鉱山企業とともに「コマツGHGアライアンス」を発足することについて合意したと発表した。創設メンバーとして、世界有数の鉱山企業であり、業界のリーディングカンパニーであるリオティント、BHP、コデルコ、Bolidenの4社(※1)が参加する。顧客とともに価値を創造するこの枠組みを通じて、コマツはいかなる動力源でも稼働可能なコンセプト「パワーアグノスティックトラック」の開発を加速させていく。
コマツの顧客である大手鉱山企業は、世界的な気候変動への意識の高まりを受け、鉱山オペレーションにおけるGHG削減やゼロエミッションの達成などの課題解決を目指している。今回のアライアンスは、コマツと大手鉱山企業がともに鉱山オペレーションのゼロエミッション実現を目指し、コマツは次世代の鉱山機械の商品企画、開発、テスト、導入などの各工程に関する情報を、鉱山企業は鉱山におけるインフラ設備に関する情報を、相互に提供し、緊密に連携する枠組み。
アライアンスの発足により鉱山業界のリーディングカンパニー各社と協力できることで、次世代の鉱山機械の開発・市場導入が加速され、GHG削減に貢献し、持続可能な鉱山オペレーションを早期に実現できることが期待される。また業界全体での協力体制をより強化するために、アライアンスの参加メンバーを今後さらに拡大していくことも予定している。
アライアンスの最初のターゲットモデルは超大型ダンプトラックとし、ディーゼルエレクトリックやトロリー(有線)などの既に販売している動力源の他、バッテリーでの電動、燃料電池をはじめとした水素など、いかなる動力源でも稼働可能なコンセプト「パワーアグノスティックトラック」の開発を進めていく。
2021年9月13日から15日までの3日間、米国ネバダ州ラスベガスで開催される鉱山機械見本市「MINExpo INTERNATIONAL 2021」において、コマツはパワーアグノスティック超大型ダンプトラックのコンセプトを初出展する予定。
コマツは中期経営計画の経営目標として、2030年までに、製品使用により排出されるCO2の50%削減(対2010年比)、生産によるCO2排出の50%削減(対2010年比)を目標としている。またチャレンジ目標として2050年までにカーボンニュートラルを目指す。
コマツはこれまで、2008年に建設機械で世界初となるハイブリッド油圧ショベルを市場導入、2020年4月にはバッテリー駆動式ミニショベル「PC30E-5」をレンタル機として国内市場へ導入するなど、気候変動に対応した環境負荷低減や安全に配慮した高品質・高能率な商品・サービス・ソリューションを提供してきた。
今回のパワーアグノスティックトラックは、顧客とともに価値を創造するコマツの新しいソリューションです。このような新たな取り組みを通じて、カーボンニュートラルにチャレンジしていく。
画像:試験場でテストを行うパワーアグノスティックトラックのコンセプト車(米国アリゾナ州)
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