ファナックが2022年3月期第1四半期(4~6月)連結業績によると、売上高が1,852 億93 百万円(前年同期比69.6%増)、経常利益が579 億60 百万円(前年同期比341.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益が402 億95 百万円(前年同期比343.2%増)となった。
第1四半期における経営環境については、新型コロナウイルス感染症の影響等で減少していた製造業全般の設備投資が増加してきた。一方で、新型コロナウイルス感染症の再拡大への懸念や半導体等の主要部品の不足、米中摩擦の影響等、先行き不透明な状況が続いている。このようななか、ファナックグループにおいては、新型コロナウイルスの感染拡大防止を最優先としつつ、顧客への商品の供給とサービス活動の継続に努めてきた。
■部門別の事業概況
FA部門については、CNCシステムの主要顧客である工作機械業界の需要は、中国、インドで好調に推移した他、欧米も含め全体的に回復してきた。国内、韓国、台湾では、中国市場向けに加え欧米向け輸出も増加し、堅調に推移した。レーザについては、中国市場および欧州市場で回復基調にあるが、海外メーカとの厳しい競争が継続している。
この結果、FA部門の売上高は522億6百万円(前年同期比49.8%増)となった。
ロボット部門については、中国でIT関連、EV、重機、建機向けを中心に売上が堅調に推移した。米国でも一般産業向けおよびEV関連の需要を取り込んだ自動車産業向けが堅調だった。また、欧州でも一般産業向けが好調に推移し、売上が増加した。国内では、昨年10月を底に売上は回復している。
この結果、ロボット部門の売上高は588億6百万円(前年同期比44.7%増)となった。
ロボマシン部門については、ロボドリル(小型切削加工機)は、パソコン、タブレット、スマートフォン市場向けの旺盛な需要を受け、売上が増加した。ロボショット(電動射出成形機)は、IT関連、医療市場向けの需要が好調に推移し、売上が増加した。ロボカット(ワイヤカット放電加工機)についても、売上が増加した。
この結果、ロボマシン部門の売上高は532億39百万円(前年同期比189.9%増)となった。
サービス部門については、売上が例年並みに回復している。サービス部門の売上高は210億42百万円(前年同期比36.5%増)となった。
■連結業績予想に関する説明
今後しばらくの間、FA、ロボット、ロボマシンの各分野において、様々な分野で旺盛な需要が見込まれることから、2022 年3 月期通期の業績予想を以下のとおりとした。
売上高7,276億円(前期比32.0%増)、営業利益1,944億円(同72.8%増)、経常利益2,164億円(同68.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,560億円(同65.9%増)。
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