㈱不二越が7月14日に発表した2021年11月期第2四半期(2020年12月~2021年5月)連結業績によると、設備関連の需要はいまだ低水準ながらも、自動車や建設機械分野を中心とした需要の回復を受け、売上高は、1,120億47百万円(前年同期比8.0%増)、このうち、国内売上高は573億85百万円(同1.7%増)、海外売上高は546億61百万円(同15.4%増)となった。
利益面については、売上・生産の増加による操業度の改善に加え、昨年来実施してきた合理化や内製化による生産性の向上や、業務の効率化による販売費・一般管理費の縮減など、トータルコストダウンの効果を取り込み、営業利益は64億35百万円(同2.4倍)、経常利益は65億5百万円(同4倍)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は44億74百万円(同10倍)となった。
第2四半期累計期間の経営環境は、中国経済の拡大や日本や欧米などの先進国経済の持ち直しなどにより、総じて緩やかな回復基調にある。一方で、新型コロナウイルス感染症の再拡大への懸念や世界的な半導体不足、米中問題の長期化など、依然として先行き不透明な状況が継続している。不二越グループは、ロボット事業を核に、工具、工作機械、ベアリング、油圧機器、そして特殊鋼事業をあわせ持つ総合機械メーカーとしての特長を活かし、ユーザーのものづくりに寄与する新商品の開発や技術提案などにより、受注・売上の拡大にとり組んだ。また、収益の改善に向けて、需要の変動に柔軟に対応する生産体制の再構築、合理化などを進めた。
■セグメント業績
機械工具事業では、中国など一部地域で需要拡大の動きがあるものの、設備投資の抑制などにより、売上高は前年同期並みの355億44百万円(前年同期比0.2%減)となったが、営業利益は合理化や経費削減により17億89百万円(同54.1%増)となった。
部品事業では、自動車・建設機械分野をはじめとした需要が回復し、売上高は704億96百万円(前年同期15.6%増)となり、合理化・内製化による生産性の向上などのコストダウン効果で営業利益は46億51百万円(同4.6倍)となった。
その他の事業では、特殊鋼需要の低迷などにより、売上高は60億6百万円(前年同期比16.9%減)となり、営業損失は45百万円(前年同期は4億11百万円の利益)となった。
■今後の見通し
2021年11月期の連結業績予想については、2021年1月14日公表値から下記の通り変更した。
売上高2,250億円(前期比11.9%増、前回予想2,050億円)、営業利益135億円(同97.1%増、同80億円)、経常利益132億円(同139.6%増、同68億円)、親会社株主に帰属する当期純利益90億円(同266.1%増、同40億円)。
2021年11月期中間決算発表(決算説明)
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