豊田通商、ヨルダン・ハシェミット王国向けザイ給水システム改良計画を受注

・安定給水と温室効果ガス削減に貢献

 豊田通商は7月1日、日本政府の無償資金協力※(ODA:政府開発援助)によるヨルダン・ハシェミット王国(以下、ヨルダン)向け「ザイ給水システム改良計画」を2021年6月に受注したと発表した。

 ヨルダンは水資源が限られている国の一つだが、人口増加により水需要が増加し、深刻な水不足が生じている。ザイ浄水場からの給水量は、ヨルダンの首都・アンマン都市圏の約70%を支えているが、建設から30年以上が経過する機材・設備は劣化が著しく、給水機能の低下が課題となっている。また、浄水処理前の原水を揚水するシステムは、ヨルダン全体の発電量の約15%を消費しており、機材などの更新による運転効率の改善が必要となっている。

<プロジェクト概要>

 プロジェクトは、ヨルダンにおける水資源の課題を解決するために、ザイ給水システムの劣化した設備や機材を更新・改良することで、エネルギー効率化と運転費用の削減を実現し、安定給水を図るもの。豊田通商と㈱荏原製作所によるコンソーシアムが受注し、2023年5月の機材引き渡しに向けて、プロジェクトを進めていく計画。

プロジェクト名:ザイ給水システム改良計画

場所:バルカ県ザイ地区(浄水場)およびディルアラ地区(取水地点およびポンプ場)

コンソーシアム名:Joint Venture of Toyota Tsusho Corporation and EBARA Corporation

契約期間:2021年 6月15日(調印式) ~ 2023年5月31日(完工予定)

供与上限額:23.79億円

更新機器:取水ポンプ3台、原水ポンプ12台、送水ポンプ3台、電動機15台など

 豊田通商は、開発途上国において、事業を通じて生活基盤の整備や産業振興・雇用創出などの現地の社会課題解決に取り組んでいる。同プロジェクトを通じて、国際連合が定めた「持続可能な開発目標(SDGs)」の目標6「安全な水とトイレを世界中に」と、目標11「住み続けられるまちづくりを」の達成に貢献していく。

 ※ 無償資金協力(ODA:政府開発援助):無償資金協力とは、開発途上国等に資金を贈与する援助形態であり、開発途上国が経済社会開発のために必要な資機材、設備及びサービスを購入するために必要な資金を贈与するもの。

 ニュースリリース