川崎重工、マレーシアでガスエンジンコージェネレーションシステムを運転開始

 川崎重工業は6月29日、マレーシアの大手化学会社Malay Sino Chemical Industries Sdn. Bhd.が新設するガスエンジンコージェネレーションシステム向けにカワサキグリーンガスエンジン「KG-12」2基を納入し、工場内で使用する電気・蒸気・冷温水供給のための自家発電設備として、2021年2月より運転を開始したと発表した。

 同システムは、マレーシアのエンジニアリング会社 Sime Darby Energy Solutions Shd. Bhd.が受注し、川崎重工は主要機器である定格発電出力5.2MWのカワサキグリーンガスエンジン「KG-12」2基(計10.4MW)および発電機の供給と据付指導、試運転指導を担当した。

 マレーシアでは、自国で産出する天然ガスの有効利用を目的としたコージェネレーションシステムの導入が進んでいる。今回運転を開始したシステムは、川崎重工製のガスエンジンを用いた高効率コージェネレーションシステムの同国初の事例として今後の普及・拡大に寄与することが期待されている。

 世界では、「低炭素・脱炭素社会」への移行が加速している。今後ますます高効率の要求が高まるエネルギー市場において、川崎重工はガスエンジンやガスタービンなどの多彩なエネルギー製品の特長を活かし、エネルギー・環境ビジネスを積極的に展開することで、持続可能な未来社会の形成に貢献するとともに、発電だけでなく、熱利用を加えたエネルギー総合ソリューションを提供することで顧客のニーズに応えていく。

<カワサキグリーンガスエンジン発電設備の概要>

型式:KG-12

シリンダ数:12

定格発電出力:5.2MW

発電効率:48.5%

NOx排出量:200ppm以下(O2=0%換算)

 ニュースリリース