アイダエンジニアリングが5月13日に発表した2021年3月期(2020年度)連結業績によると、58,099百万円(同16.0%減)となった。減収等により営業利益が3,722百万円(同39.7%減)、経常利益は3,748百万円(同41.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は中国拠点における減損処理や新型コロナウイルス影響による工場の操業停止・縮小に関わる特別損失計上等により1,316百万円(同67.3%減)となった。
受注高は、52,708百万円(前期比15.4%減)となった。新型コロナウイルス感染拡大に伴う営業・サービス活動の制限や自動車業界における設備投資鈍化の影響で受注が大幅に減少したが、経済活動が再開された第2四半期以降は電気自動車関連の受注に支えられ緩やかながら回復に転じ、受注残高は38,709百万円(同12.2%減)となった。
売上高は、第1四半期の落ち込みが響いたものの、第2四半期以降は操業正常化に伴い順調に回復している。
2020年度における世界経済は、新型コロナウイルスの世界的感染拡大の影響による落ち込みから回復しつつあるものの、変異株による感染再拡大、米中対立、地政学的リスク等、先行きの不透明感がぬぐえない状況である。
鍛圧機械製造業界においては、国内、海外ともに受注が減少し、2020年度の受注は前期比26.2%減の89,103百万円(一般社団法人日本鍛圧機械工業会プレス系機械受注額)、リーマン・ショック以来初めて100,000百万円を下回る低水準の受注となったが、後半にかけ回復基調にある。
■セグメント別業績
日本: 新型コロナウイルス感染拡大の影響で第1四半期の売上が落ち込んだものの、第2四半期以降は回復し、売上高は40,237百万円(前期比17.3%減)となり、セグメント利益は減収等により3,169百万円(同32.9%減)となった。
中国: 早期の感染収束により第1四半期より経済活動が回復した中国においては、工事進行基準案件の進捗やサービス売上の増加により売上高は7,375百万円(前期比9.6%増)となったが、セグメント利益は主に貸倒引当金の計上等により331百万円の損失(前期は240百万円のセグメント利益)となった。
アジア: 新型コロナウイルス感染拡大の影響は第2四半期以降軽微となったが受注が伸び悩んだ結果、売上高は7,137百万円(前期比13.3%減)となり、セグメント利益は減収や粗利率低下により599百万円(同43.6%減)となった。
米州: 新型コロナウイルス感染拡大の影響で第1四半期の売上が落ち込んだものの、第2四半期以降は回復し、売上高は10,451百万円(前期比11.6%減)、セグメント利益は減収や粗利率低下影響を経費削減で吸収し515百万円(同5.1%減)となった。
欧州: 新型コロナウイルス感染拡大の影響で第1四半期の売上が落ち込んだものの、第2四半期以降は回復し、売上高は9,584百万円(前期比14.3%減)となり、セグメント損益は経費削減等により前期の243百万円の損失から81百万円の損失に改善した。
■今後の見通し
2022年3月期連結業績については、売上高は620億円(前期比6.7%増)、営業利益は45億円(同20.9%増)、経常利益は46億円(同22.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は30億円(同127.9%増)を予想している。
アイダエンジニアリングの2021年3月期決算
決算説明資料(速報版)
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