日本貿易保険(NEXI)、ブラジルCSN Mineracao社による鉄鉱石プラント設備更新案件に融資保険

 日本貿易保険(NEXI)は5月14日、ブラジル鉄鋼大手 CSN 社子会社の鉄鉱石生産・販売会社であるCSN Mineracao社向け鉄鉱石プラント設備更新案件(以下、同プロジェクト)に関して、ビー・エヌ・ピー・パリバ銀行東京支店、シティバンク、エヌ・エイ東京支店、クレディ・アグリコル銀行東京支店及びソシエテ・ジェネラル銀行東京支店が実施する350百万米ドルの貸付に対し、融資保険の引受を行ったと発表した。

 同社へは伊藤忠商事、JFEスチール及び㈱神戸製鋼所も出資参画しており、伊藤忠商事は同社に対し役員派遣を行い経営面から関与、JFEスチール及び神戸製鋼は同社の生産する鉄鉱石の長期購入権を獲得している。

 鉄鉱石海上輸送マーケットにおいては、資源メジャーによる寡占状態が顕著なため、本邦企業による非資源メジャーからの長期の鉄鉱石購入権は、安定的な資源供給という本邦資源政策上、重要な意味を持つ。また、今回同社へ供与される融資資金が、同社が生産する鉄鉱石を本邦製鉄会社が求める高品位、高品質な水準に維持するための選鉱機械の購入等に充てられ、本邦企業の安定的な資源確保に資することが期待されている。さらに、融資の一部はテーリングダム操業の代替となるフィルタープレス(テーリングの脱水設備)の導入にも充てられ、安全性の高い操業を後押しする。

 NEXIは、今後も日本の政策金融機関として、我が国の資源エネルギーの安定供給確保に資するプロジェクトや、本邦企業の海外事業展開を積極的に支援していく方針。

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