㈱ソディックが5月11日に発表した2021年12月期第1四半期(1~3月)連結業績によると、売上高143億17百万円(前年同期比9.9% 増)、営業利益4億24百万円(前年同期は損失88百万円)、経常利益11億76百万円(前年同期は損失67百万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益8億71百万円(前年同期は純損失18百万円)となった。
第1四半期の経済状況は、前年に引き続き全世界的な新型コロナウイルス感染拡大の影響により、経済活動が抑制されており、先行きについても不透明な状況が継続すると見込まれるものの、地域や業種により一部持ち直しの動きが見られている。
このような事業環境の中、ソディックグループは、長期経営計画「Next Stage 2026 ~Toward Further Growth~」を 掲げ、「創造」「実行」「苦労・克服」という創業精神を基盤に豊かな未来につながる技術を磨き、ものづくりを 通して持続可能な社会の実現にチャレンジしている。新型コロナウイルス感染拡大防止においては、安全衛生面の徹底は元より、在宅勤務・時差出勤等を実施し、感染リスクを低減しつつ、業務を継続できる体制を維持してきた。
営業・サービス活動においては、新型コロナウイルス感染拡大の影響で展示会の中止が相次ぎ、対面でのサ ービスが困難となる状況の中、Web展示会の更なるコンテンツの追加やリモートツール等のITを活用した活動を行った。
研究開発においては、次世代の脱気機能付き熱硬化性ゴム射出成形機「GL-LSRシリーズ」の販売を開始した。同製品は粘度の高い固形ゴム素材の射出成形で問題となる、金型内に閉じ込められる空気の完全除去を可能とすることで、成形品質の向上、生産性の向上、金型のコストダウンと工程能力アップ、材料ロス低減効果による 環境負荷の軽減に寄与し、SDGsにも貢献する。
■セグメントの経営成績
<工作機械事業>
売上高 10,382百万円(前年同期比 26.0%増)、営業利益 898百万円(同 700百万円増)
中華圏において自動車や電子部品、5G関連、半導体関連分野での需要の拡大が継続し、中華圏以外の地域において も持ち直す動きもみられた結果、売上高は前年同期比で増加した。足元では欧州の受注が回復してきており、中華圏では電子部品、半導体関連の旺盛な需要を背景に受注が大幅に増加している。
セグメント利益においても販売台数の増加に伴う工場稼働率の向上等により前年同期比で大幅に増加した。
<産業機械事業>
売上高 1,893百万円(前年同期比 25.9%減 )、営業利益 10百万円 (同 132百万円減)
主に国内の自動車・電子部品関連向けの販売が弱含んだ結果、売上高は前年同期比で減少した。一方で足元で は国内の自動車、5G関連や中華圏のレンズ・医療関係において受注は回復傾向となった。
<食品機械事業>
売上高 580百万円(前年同期比 25.8%減 )、営業利益 △39百万円 (同 64百万円減)
各種製麺機、麺製造プラント、無菌包装米飯製造装置などの開発・製造・販売、その保守サービスを行っている。衛生面や省人化対応設備の他、外出自粛に伴う巣ごもり需要に関連した需要増が見られた一方で、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた営業活動の制限に加え、主要な案件の売上見込み時期が下期以降であるため、売上高は前年同期比で減少したが、今期計画比では第1四半期の計画を上回る進捗となっている。
<その他>
売上高 1,460百万円(前年同期比 0.5%増)、営業利益 144百万円(前年同期比 83百万円増)
精密コネクタなどの受託生産を行う精密金型・精密成形事業、リニアモータやセラミックス部材の販売等を行う要素技術事業から構成されている。テレワーク等による情報通信設備の需要増を反映してセラミックスの需要も増加している。金型成形事業においては、世界的な半導体不足により自動車産業の需要は減速しているものの、自動化ラインによる生産性向上により、セグメント利益においては前年同期比で増加した。
■連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
2021年2月12日に公表した以下の業績予想に変更はない。
2021年12月期業績は、売上高654億円(前期比12.7%増)、営業利益41億円(同121.3%増)、経常利益41億円(同100.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益30億円(同122.7%増)。
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