日本電波工業(本社:東京都渋谷区)は4月21日、5Gスマホ向け等に使用される超小型水晶デバイス製品の生産能力増強を図るため、狭山事業所と函館エヌ・デー・ケイに約6億円の設備投資を実施すると発表した。
日本電波工業は、76.8MHzサーミスタ内蔵水晶振動子(1.6×1.2mmサイズ)において、米国Qualcomm Technologies社の5Gスマホ向けIC用途としての認定第一号を受け、2020年6月より当製品の量産を開始したが、同製品の受注は順調に拡大しており、今後見込まれる旺盛な需要に対応するため、更なる生産能力増強が必要と判断した。
また、5Gスマホやワイヤレスイヤフォン等を含むウェアラブル機器の需要拡大に伴い、小型の1.2×1.0mmサイズ及び1.0×0.8mmサイズ水晶振動子の需要も増える見込みであることから、同製品の生産能力も増強することにした。
これらの製品は、自社で育成した高品質な水晶原石を使用し、独自のフォトリソ加工技術で加工したフォトリソブランクを搭載しているため、フォトリソブランクの製造ラインも増設する。
この結果、移動体通信用途向け売上高に占めるフォトリソブランク搭載品の比率は、2020年度下期の約6割から2021年度下期には約8割まで上昇する。
<設備投資の概要>
設備投資先:日本電波工業(株)狭山事業所、及び函館エヌ・デー・ケー(株)
設備投資の内容 :サーミスタ内蔵水晶振動子(1.6×1.2mm)、水晶振動子(1.2×1.0mm)、水晶振動子(1.0×0.8mm)、及びフォトリソブランクの製造ライン増設等
設備投資金額:約6億円
稼働開始時期: 2021年7月以降(見込み)