日新電機、約38億円投じて前橋製作所(群馬県)構内にGIS工場を新設

・2022年3月竣工に向け安全祈願祭を開催

 日新電機(本社:京都市右京区)は2月15日、前橋製作所内(群馬県前橋市)に、受変電設備で使用されるガス絶縁開閉装置(GIS:Gas Insulated Switchgear)用の新たな生産工場の建設を決定し、2022年3月末竣工に向け2月13日に安全祈願祭を執り行ったと発表した。

 日新電機は高度経済成長期の電力需要に対応するため、1963年に前橋製作所を開設以来、50年以上にわたり受変電設備を提供してきた。今後も、再生可能エネルギー普及の加速・拡大に伴うGISの需要増加や高度経済成長期に納入した受変電機器の更新が見込まれる。このような背景から、さらなる増産にも対応可能な工場の必要性が高まったため、現工場を一新し「革新的なスマ-ト工場」を前橋製作所の敷地内に建設いたします。今回の投資金額は約38億円。

 新設するGIS工場では建物や設備を刷新し、工場内の物流効率の向上を図り、製品を一気通貫で流せる無駄のない最適生産ラインを構築することで、生産能力を約1.5倍増強する。

 またAI・IoTを積極的に導入し、以下を実現することで、高い生産性とリードタイムの短縮を実現する。

・製品の製作状況や生産設備稼働状況の見える化

・設計の3D化をさらに推し進め、3D CADデータを営業から調達・製造・検査・出荷・現地据付までの情報連携、データの効率的な活用

・検査の自動化、帳票類の自動出力など最新の生産技術・自動化システムの導入

 以上により、営業から現地据付・調整までのバリューチェーン全体において、市場変動による需要の変化に柔軟に対応でき、顧客満足度の高い体制の構築を目指す。

<新工場の概要>

所在地:群馬県前橋市総社町総社2121

竣工予定:2022年3月

建物概要:鉄骨造/地上2階建て

延床面積:約9,800㎡

 画像:新設するGIS工場のイメージ図

 <参考>

【用語解説】

・ガス絶縁開閉装置(GIS):電力の安全・安定供給のために変電所設備・受電設備として設置される機器。しゃ断器・断路器・接地装置などを金属容器内に高絶縁性能のガスで密閉・収納していることから極めて縮小化・信頼性・安全性に優れた装置。

・受変電設備:電力会社から受電した電力を変圧器により負荷設備に適した電圧に変換した上で構内に配電・供給し、あわせて事故時には影響の波及を防止する機能を備える設備のこと。

<前橋製作所の概要>

名称:前橋製作所

所在地:群馬県前橋市総社町総社2121番地

代表者:前橋製作所長 青木 務

開設:1963年4月

敷地面積 :186,700㎡

生産品目:GIS、遮断器、計器用変成器(コンデンサ形計器用変圧器、 変流器、計器

 用変圧変流器等)、電子線照射の受託加工、薄膜コーティングの受託加工

従業員数:369人(2020年3月末時点)

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