油研工業が2月10日に発表した2021年3月期第3四半期(2020年4~12月)連結業績によると、売上高は161億4千9百万円(前年同期比16.9%減)、営業利益は3億3百万円(同61.1%減)、経常利益は4億4千9百万円(同28.7%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は3億5千9百万円(同8.4%減)となった。
2020年4~12月期における国内経済は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、個人消費や企業活動が急激に停滞し、緊急事態宣言解除後の経済活動の再開に伴い、回復の兆しがみられたものの、依然として厳しい状況で推移している。世界経済においても、経済活動が再開され、回復基調は見られるものの、新型コロナウイルス感染症は、世界的な収束の目途は見えず、先行きは不透明な状況となっている。
このような状況のもと、油研工業グループの連結子会社がある中国は、新型コロナウイルス感染症の早期ピークアウトにより、いち早く回復し、油圧の需要が堅調に推移した。また、インドでも経済活動の再開により第3四半期に入り、油圧の需要が回復局面に向かっている。
油研工業グループでは、中長期の持続的な成長を目指す取組みとして、3ヵ年計画の中期経営計画「3G Action2021~Challenge the Next Stage~ 」を2019年度からスタートさせ、この期間を次の10年に向けた更なる飛躍のための成長フェーズとして位置づけ、海外展開の着実な推進とグループ総合力を活かした生産力の強化に取り組んでいる。具体的には、①今後、旺盛な油圧需要の捕捉が期待できるインド、北米、東南アジア地域での拡販体制の確立と戦略製品の開発、②日本およびインド、台湾、中国の海外生産拠点の連携強化によるグローバルな最適生産体制の構築などを通じて、油研工業グループとしての競争力を一層強化し、環境変化の中でも利益成長できる油圧総合メーカグループを目指していく。
■連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
2021年3月期通期連結業績予想については、2020年11月9日に公表した業績予想を以下のとおり修正しあ。売上高226億円(前期比13.6%減、前回予想210億円)、営業利益4億5千万円(同62.8%減、同1億円)、経常利益7億円(同25.5%減、同3億円)、親会社株主に帰属する当期純利益5億円(同20.0%減、同3億円)。
修正の理由:米中貿易摩擦の長期化や、新型コロナウイルスの感染拡大による世界的な設備投資の減少傾向の影響で厳しい市場環境となったが、新型コロナウイルス感染拡大を一定程度抑制させている中国での需要増加の継続が見込めること、また、インドにおいても経済活動の再開により需要が回復していること、固定費圧縮に努めたこと等により、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益とも前回予想数値を上回る見込みとなった。
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