国際協力銀行(JBIC)、帝人の米国法人が実施する自動車向け複合成形材料部品事業に融資

・日本企業の海外事業展開を支援

 国際協力銀行(JBIC)は2月10日、帝人の米国法人Teijin Holdings USA, Inc.(以下、THUS、海外拠点)との間で、融資金額60百万米ドル(JBIC分)を限度とする貸付契約を締結したと発表した。融資は、三菱UFJ銀行及びみずほ銀行との協調融資により実施するもので、協調融資総額は111百万米ドル。

 この案件は、THUSを通じて、帝人の米国法人Continental Structural Plastics Holdings Corporation(以下、CSP)が実施する自動車向け複合成形材料部品等の製造・販売事業に必要な資金を融資するものであり、生産能力の増強及び工場新設に充てられる。

 帝人は、2017年にCSPを買収し、帝人が注力してきた炭素繊維強化複合材料技術とCSPのガラス繊維強化複合材料部品の大量生産技術を組み合わせることで提案力を強化し、自動車を軽量化するための複合成形材料部品の販売拡大に取り組んでいる。また、帝人は、CSPの量産技術や自動車メーカーとの強固な関係を活用し、北米から欧州・中国へ事業を展開することで、グローバルな安定供給体制の確立を目指している。融資は、こうした帝人の海外事業展開を支援することで、日本の産業の国際競争力の維持・向上に貢献するもの。

 JBICは今後も、日本の公的金融機関として、様々な金融手法を活用した案件組成やリスクテイク機能を通じて、日本企業の海外事業展開を金融面から支援していく。

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