古河機械金属が2月8日に発表した2021年3月期第3四半期(2020年4~12月)連結業績による産業機械、ロックドリルおよびユニックの機械事業の合計売上高は、495億43百万円(前年同期比7.7%減、106億70百万円減、)、営業利益は、24億57百万円(同2.3%減、26億96百万円減)となった。2021年3月期の機械部門見通しは、産業機械部門の売上高は、主として、大型プロジェクト案件の工事の一部期ずれを主因として減収となる見込みだが、ユニック部門は、国内外ともに前回予想発表時と比べ、ユニッククレーンの出荷が堅調で、増収となる見込み。営業利益については、産業機械部門では、売上高全体では減収となる見込み。
■機械3部門のセグメント別状況
<産業機械>
産業機械部門の売上高は、116億28百万円(前年同期比25.8%減、40億53百万円減)、営業利益は、10億47百万円(同39.5%減、6億83百万円減)となった。新型コロナウイルス感染症拡大の影響としては、一部工事の中断や延期等があったが、限定的だった。マテリアル機械では、中間貯蔵施設(福島県双葉郡双葉町)向け関連設備の売上の計上があった前年同期と比べ、減収となった。また、大型プロジェクト案件では、東京外かく環状道路工事向けベルトコンベヤ、境川金森調節池造成工事(東京都町田市)向け密閉式吊下げ型コンベヤ等について出来高に対応した売上を計上したが、小名浜港湾国際バルクターミナル向けの荷役設備、中間貯蔵施設(福島県双葉郡大熊町)ベルトコンベヤは、前年度に大部分の工事が進捗したため、減収となった。
<ロックドリル>
ロックドリル部門の売上高は、173億41百万円(前年同期比14.9%減、30億39百万円減)、営業損失は、9億45百万円(前年同期は2億円の利益)となった。国内外で新型コロナウイルス感染症拡大の影響があり、減収となった。国内では、全般的な機械の稼働率の低下や経済の先行き不透明感から新たな機械購入の一時的な見送りなどにより、油圧ブレーカや油圧クローラドリルの出荷が減少、海外では、中国など一部の国や地域を除いて、依然として経済活動のレベルが低く、主として、北米においては油圧ブレーカの出荷が減少し、東南アジアにおいては油圧クローラドリルの出荷が減少した。
<ユニック>
ユニック部門の売上高は、205億73百万円(前年同期比14.8%減、35億77百万円減)、営業利益は、23億55百万円(同26.9%減、8億66百万円減)となった。国内では、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、トラックの納入延期や工事の中断・延期などによるユニッククレーンの出荷の減少があったが、第2四半期以降、トラック需要が徐々に回復傾向にあり、ユニッククレーンの受注も前年度並みになりつつある。しかし、主として、前年同期にあった移動式クレーン構造規格の一部改正前の駆け込み需要による受注機の出荷や、小型トラックの排ガス規制前の駆け込み需要による出荷増の反動により減収となった。海外では、主として、東南アジアでの新型コロナウイルス感染症拡大の影響が大きく、ユニッククレーンの出荷が減少し、減収となった。
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