三菱重工、風力発電設備販売の新会社「MHIべスタスジャパン」が営業を開始

・新会社は今後進展が見込まれる日本における陸上および洋上風力発電設備の販売を手掛ける

 三菱重工業とデンマークのヴェスタス社(Vestas Wind Systems A/S)は2月1日、風力発電機事業を中心とした再生可能エネルギー分野における両社の協業強化の一貫として、風力発電設備販売の合弁会社「MHI べスタスジャパン(注1)(MHI Vestas Japan Co., Ltd.)」を設立し、2月1日に営業を開始したと発表した。

 同社は、三菱重工グループが発電設備ビジネスを通じて築き上げた豊富な顧客との信頼関係を活用し、また、ヴェスタス社がこれまで納入してきた多くの風力発電設備の実績を背景に、両社の持つ強みを生かし、協力して日本におけるヴェスタス社の洋上、陸上風力発電設備の販売事業を行う。

 三菱重工業が70%、ヴェスタス社が30%を出資、本社を東京都千代田区に置き、代表取締役社長には山田正人(元MHIヴェスタスオフショアウィンド・アジアパシフィック総代表)氏が就任する。

 パリ協定以来、地球温暖化・気候変動が⼈類共通の深刻な課題であることが地球規模で共有され、社会は大きな変⾰期を迎えている。世界的な風力発電の伸長により、風力発電市場は今後10年間で倍増するとの見通しがなされており(注2)、その半数を占めるアジア地域においては中国を除き10%程度の累積平均成長率が見込まれている。

 日本政府も2050年脱炭素社会実現に向けた再生可能エネルギー最大化の柱として、洋上風力の主力電源化を掲げている。折しも12月15日の洋上風力の産業力強化に向けた官民協議会では、政府と産業界の合意に基づく洋上風力産業ビジョンにおいて2030年に1000万kW、2040年には3000~4500万kWの導入目標が設定されたところであり、今後産業としても大きな成長が期待されている。

 三菱重工とヴェスタス社は、同社の創設を通じて、これまでにMHI ヴェスタスオフショアウィンドを通じて築いてきた技術、経験、信頼をさらに発展させ、日本における陸上・洋上風力の拡大に貢献するとともに、両親会社の優れた技術力や豊富な経験を結集し、脱炭素に向けた世界規模での取り組みを加速させていく。

<合弁会社の概要>

商号:MHIベスタスジャパン株式会社(MHI Vestas Japan Co., Ltd.)

事業内容:陸上および洋上風力発電設備の日本における販売と関連する技術サポート事業

設立年月日:2021年2月1日

本社所在地:東京都千代田区(注3)

役員構成:

代表取締役社長 山田 正人(やまだ まさと)

取締役 細見健太郎(三菱重工業㈱常務執行役員ドメインCEO、エナジードメイン長)

取締役 Henrik Andersen(Group President & CEO, Vestas Wind Systems A/S)

(注1)社名登記に基づき、「ヴェスタス」と「ベスタス」を分けて記載

(注2)出典 Wood Mackenzie Global Wind Power Market Outlook Update: Q4 2020

(注3)2月1日時点では仮事務所での営業開始

 ニュースリリース