新年、明けましておめでとうございます。
本年もこのように皆さんと健やかに新年を迎えることができましたのは、当社のお客様をはじめ、取引先、行政、地域社会などの当社ステークホルダーの皆さまのお蔭です。ここに改めて深く感謝したいと思います。
昨年を振り返りますと、新型コロナウィルスが発生して世界経済や日常生活などに様々な影響があり、仕事の形態や働き方も大きく変わった一年でありました。また、当社の業績も第2四半期時点で通期決算見通しが二期連続の赤字予想と非常に厳しい状況にあり、社員の皆さんには、当社業績への影響を最小限に留めるべく最大限の努力をして頂きました。改めて御礼を申し上げます。
このような業績悪化を招いた要因は、コロナ禍による需要減という外部要因の影響もありますが、内部要因によるところの方が大きいと考えています。売価ダウンを原価改善でカバーすることが出来なかったうえに、研究開発費や設備投資などの固定費の増加も重なり、ここ数年で損益分岐点が上昇して収益体質が急速に悪化していたのです。
当社はこのような体質から脱却して生まれ変わらなければなりませんが、その象徴として、JTEKT発足時から本社機能があった名古屋本社を愛知県刈谷市に移転しました。同市は、1933年に株式会社豊田自動織機製作所(当時)が自動車部を立ち上げ、翌年に試作工場が設立されたクルマづくり出発の地です。本社機能を刈谷市へ移転することを契機にモノづくりを通じて人々の幸福と豊かな社会づくりに貢献できるよう、社員一同一丸となって取り組んで参りましょう。
今年は丑年です。かの夏目漱石が友人への手紙の中に「牛のように」と、馬のように俊敏で華々しくなくても根気よく押し続けることの大切さを説いています。地道なカイゼン活動を続けていきましょう。
2021年も新型コロナの影響が続くと予想され、市場環境は依然として不安定で予断を許さない状況が続きますが、自動車産業は着実に回復基調にあり、また昨年の社員の皆さんの頑張りの効果が出てきて収益が改善しているなどの明るい材料もあります。これまでの皆さんの頑張りには心から感謝しています。皆さん一人ひとりが、改善マインドと情熱(パッション)を持って、目の前の課題の解決に着実に取り組めば、必ず筋肉質で競争力のある、強いジェイテクトに生まれ変わることができると信じております。
最後に、本年も、皆さまとご家族にとって素晴らしい1年でありますように心から祈念し、私の新年の挨拶とさせていただきます。
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