日本製鉄、米国アラバマ州に電気炉新設、775百万ドル投資

・AM/NS Calvertにおける電気炉新設に関し正式契約を締結

 日本製鉄は12月22日、ArcelorMittal社(本社:ルクセンブルク、以下、AM)と、日本製鉄とAMの合弁会社であるAM/NS Calvert LLC社(日本製鉄50%・AM50%、本社:米国、以下、Calvert)における電気炉(以下、本電炉)新設に関し、正式契約を締結したと発表した。

 本電炉は2023年上期に生産を開始する予定。現在、Calvertは、国内外から調達した半製品(スラブ)を圧延して薄板製品の製造を行っているが、本電炉の新設により、スラブ所要の一部を自所製造することが可能となる。これにより、スラブ調達工期の短縮、自所製造の高温スラブ使用による生産性向上、米国内スラブ調達比率の向上などを通じ、Calvertの競争力の一層の強化を図っていく。また、本電炉では、第3世代超ハイテン(980Mpa以上)を含む自動車鋼板向けスラブの製造も行う予定。

 日本製鉄は、米国内屈指の設備能力を誇るCalvertにリソースを集中し、北米において、先端商品も含めたフルメニューの高級鋼板製造・供給体制を更に強化していく。

<新設電気炉の概要>

生産能力:150万t/年

投資額:約775百万米ドル(約814億円、105円換算)

稼働開始時期(予定):2023年上期

<AM/NS Calvert社概要>

所在地:米国アラバマ州カルバート

事業内容:熱延鋼板・冷延鋼板・溶融亜鉛めっき鋼板の製造・販売

持分比率:日本製鉄50%・AM50%

主要設備・能力:熱延(530万t/年)、冷延(250万t/年)、連続焼鈍(60万t/年)、溶融亜鉛めっき(約140万t/年)

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