日立造船・東洋建設・五洋建設、日本初となる海底設置型フラップゲート式水門設置工事が完工

・岩手県の復興・防災に貢献

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 日立造船は12月21日、岩手県発注の日本初となる海底設置型フラップゲート式水門が採用された大船渡漁港海岸高潮対策(細浦地区水門その2)工事を完工したと発表した。

 工事は、2011年3月に発生した東日本大震災で大きな被害を受けた大船渡漁港およびその周辺地域の防災対策として、岩手県が海底設置型フラップゲート式水門の設置工事を計画したもので、日立造船が2017年10月に受注し、設計・製作・現地据付を進めてきた。

 海底設置型フラップゲート式水門は、海底に設置した扉体の浮力を利用して起立させることで連続した水門や防波堤などを形成する可動式の構造物で、日立造船と東洋建設(東京都千代田区)および五洋建設(東京都文京区)が共同開発したもの。

 従来の水門設備は、海上や河川上に設けられるため、扉体の純径間を伸ばすことや大型化には限界があったが、本設備は海底に設置するため、扉体の設置枚数を増やすことで長径間のエリアを守ることが可能。

 工事における海底設置型フラップゲート式水門の据付にあたっては、海底に打設された56本の鋼管杭に水門設備を差し込むという高い施工精度が求められたが、海洋工事で豊富な実績とノウハウを有し、工事に参画した東洋建設の技術が活かされた。

 詳細は、ニュースリリース