宇部興産グループにおける機械事業の中核会社・宇部興産機械(本社:山口県宇部市)は12月21日、電動トグル式射出成形機の「HH」(ダブルエイチ)シリーズに型締力1,300トンサイズの大型機を開発し、販売開始したと発表した。これまでは中型機のみだったが、1,000トン以上の大型機へ展開することで、HHシリーズの優れた性能を幅広い顧客へ提供することができるようになった。
HHシリーズは、宇部興産機械が、2020年8月に吸収合併したU-MHIプラテック(旧三菱重工プラスチックテクノロジー)と共同開発し、2018年に販売開始した融合機。型締力350トンから850トンまでの中型機6種類のラインアップだったが、その後さらに技術開発を重ね、宇部興産機械が最も得意とする大型機にも展開した。自動車、二輪、家電、産業資材、住宅設備など、国内外の顧客の幅広いニーズに応える商品群がそろい、顧客の生産活動により一層貢献することができると考えている。
<HHシリーズ(1300トン)の特長>
- 業界最速のドライサイクル
ドライサイクルを従来機より15%短縮し、業界最速を実現した。ハイサイクル成形により生産性向上に貢献する。
- 業界最小の機長
全長を従来機より短くし、トグル式では業界最小の機長(12.0m)を実現した。設置スペースを確保しやすく、既存機からの置き換えの検討がしやすくなる。
- 可塑化性能の向上
射出ユニット、スクリュの改良により、樹脂の可塑化能力を従来機より20%向上。大物製品や厚肉製品の計量時間待ちの無駄が解消され、サイクル短縮が可能となる。
- DIEPREST、AIRPRESTの進化(オプション)
高付加価値・高機能化成形技術の「DIEPREST」、金型ガス抜き成形技術の「AIRPREST」を進化させ、精密な型厚調整制御をすることで、成形品質のバラつきを低減し、より多くの製品へ展開できるようにした。
- IoT対応のMAC-IX制御装置(オプション)
中型機で好評のMAC-IX制御装置を標準搭載し、独立2画面の抜群の操作性、カード・セキュリティ機能を向上。IoTソリューションの工場監視、稼働実績、アラーム履歴、品質管理、品質分析に対応する。
<宇部興産機械の概要>
名称:宇部興産機械株式会社
所在地:山口県宇部市大字小串字沖ノ山1980番地
代表:代表取締役社長 宮内浩典
事業内容:ダイカストマシン、射出成形機、押出プレス、粉砕機、窯業機器、運搬機、除塵装置、橋梁、水門、鋼構造物等、産業用機械の製造・販売・サービス及びメンテナンス
資本金:6,700百万円
設立:1999年9月
出資比率:宇部興産㈱ 100%
従業員数:1,234人(2020年12月1日現在)
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