京セラ、約100億円投じて鹿児島国分工場に新研究棟を建設

・研究開発体制の強化により、製品・技術開発のスピードアップを図る

 京セラ(本社:京都市伏見区)は12月18日、情報通信や環境エネルギー分野における研究開発体制の強化を目的に、鹿児島国分工場(鹿児島県霧島市)内に新たに研究棟(画像:完成予想図)を建設すると発表した。同日、鹿児島県霧島市と立地協定を締結、2021年1月より新研究棟の建設を開始する予定。

 現在、鹿児島国分工場内には、材料技術の研究を行う「ものづくり研究所」、プロセス技術の研究を行う生産技術部門、解析評価技術の研究を行う分析部門の3部門があり、京セラの研究開発における主要拠点の一つとなっている。情報通信分野では、5G対応のスマートフォンやIoT機器に使用されるコンデンサ、セラミックパッケージ、環境エネルギー分野では、固体酸化物形燃料電池(SOFC)の主要部品であるセルスタックなどの研究開発を行っている。さらに、既存の研究を応用し、航空・宇宙、医療・ヘルスケアなど、新規分野への展開を図っている。

 新研究棟では、敷地内に分散していた3部門を集約し、連携を強化することで、製品・技術開発のスピードアップを図るとともに、製品の立ち上げ時から設備の自動化や生産の効率化に至るまで、総合的にサポートできる体制を確立する。また、社外の技術者を含めた交流の場としても活用し、技術情報の共有をはじめ、人材育成、イノベーションの創出を推進していく。

<新研究棟の概要>

名称:京セラ株式会社 鹿児島国分工場 新研究棟(仮称)

所在地:鹿児島県霧島市国分上小川字大ノ丸1450-1

投資総額:約100億円 

建築面積:5,990 ㎡ (鉄骨、5階建)

延床面積:22,902 ㎡

着工:2021年1月

操業:2022年9月(予定)

主な研究内容:積層セラミックコンデンサ、電子デバイス用セラミックパッケージ、SOFC用セルスタックの開発など 

 ニュースリリース