DMG森精機、新会社「T Project」設立、デジタル化で製造現場の改善を支援

・「TULIP(チューリップ)」の国内販売を強化

 DMG森精機は12月17日、米国Tulip社 *1が開発した、デジタル化により製造現場の生産性向上を支援する「TULIP(チューリップ)」を日本国内で販売する新会社「株式会社T Project」を2020 年9月に設立し、このほどWebサイトを公開したと発表した。

 多くの製造現場では、作業者による品質のバラつきや作業ミス の抑止、新任担当者への教育時間確保、生産データの収集・モニタリングといった、生産性向上への 課題がある。TULIPは、これら製造現場の課題解決をデジタル化により支援する、全く新しい製造支援アプリ ケーション 作成プラットフォーム。

 TULIPの活用にはプログラミングの専門知識は不要。作業手順書や品質管理、機器モニタリングなど多様な機能を持つアプリケーションを、現場担当者自身が簡単に作成できる。紙の作業手順書 や品質チェックシートのデジタル化、生産データの見える化、工程改善などが可能となり、製品仕様や工程の変化にも柔軟に対応できる。さらに、製造現場では 計測機器や既存システムなどとも連携でき、現場主体の工程改善 やデジタル化に取り組む 顧客に最適な製品。

 また、TULIPは自由度が非常に高 いため、多種多様な業種に応用可能。例 えば、医薬品製造業では医薬品製造の手順書や品質トレーサビリティ管理 システムとして、食品加工 業では 複数言語や動画を活用した作業手順書として、物流業では入出庫や梱包業務の手順書として、不動産業では不動産営繕や保守点検業務の品質維持、効率化 の手段としてなど、発想次第で幅広く活用できる。

 TULIPは工作機械ユーザに限らず活用できる製品であり、サービスの提供形態や顧客との関わり方において、既存の製品の枠にとどまらない大きな可能性を有している。このような背景から、TULIPによる全く新しいソリューションの提供を通じ、顧客の生産性向上をより広範かつ強力に支援することを目的とし、T Projectを設立した。

 T Projectは TULIPサービスにより、改善改良を原動力とする日本の産業発展に貢献していく。

*1  2014 年創業。米国 MIT Media Labからエンジニアが独立して設立したソフトウエア開発会社。2019年より資本・業務提携。

<会社概要>

社名:株式会社T PT Project

事業内容:製造業向けプラットフォームサービス提供供

設立年月日:2020年9月7日

本社所在地:東京都江東区枝川3丁目1番4号 DMG MORI 東京デジタルイノベーションセンタ

代表者:荒谷茂伸

資本金:10百万円 (DMG森精機 出資100%)

<TTULIPについて>

■主な特徴

① 66種類の機能を駆使した製造支援アプリケーションにより生産性を向上。

・作業手順書、教育サポート、検査・品質管理、工程分析、見える化、機器モニタリング。

・作業時間、教育時間、不具合率の削減

② 現場主体

・現場を熟知した作業者自身の手でアプリケーションを作成可能。

・動画やポカヨケ機能など、デジタルならでは分かりやすさで人的ミスを抑止。

・蓄積した作業実績データを活用して工程改善を実現。

③プログラミング不要のアプリケーション制作。

・プログラミング言語を使わず、高度な機能も容易に追加可能。

・製品仕様や工程の変化に応じて、お客様自身でアプリケーションを柔軟に編集可能。

・計測機器や既存システムなどと連携させ、複雑な作業も強力サポート。

・バーコードリーダ、フットペダル、指示灯、センサなど、すぐに導入可能な基本セットを同時販売(別売)。

④想定される業界

・工作機械を使う製造業全般、医薬製造業、食品加工業、物流業、不動産業。

■販売価格:1ライセンス 年間360,000円(税抜き)

■TULI紹介映像:https://www.dmgmori.co.jp/theme/movie/id=5029

 ニュースリリース