日揮ホールディングスは12月16日、サウジアラビア現地法人であるJGCガルフ・インターナショナル社が、サウジアラビア国営石油会社(サウジアラムコ社)と、同社が保有する既設プラントの改造工事に関する長期包括契約を締結したと発表した。
サウジアラムコ社は、サウジアラビア国内に50ヵ所以上の製油所・天然ガス処理プラントを保有・操業しており、そのうち主に東部に位置する10ヵ所以上の天然ガス処理プラントの改造に係るEPC役務に関して、JGCガルフ社を含む数社と長期包括契約を締結したもの。
プラントの改造工事は、対象となるプラントの装置構成や立地を熟知し、最新の技術と仕様を設計に盛り込む必要があるほか、当該プラントの操業状況に合せた迅速かつ安全な工事計画を立案・遂行することが求められるなど、非常に難易度が高い工事。
JGCガルフ社は設立以来、サウジアラムコ社を含め、中東・湾岸地域の顧客から数多くの既設プラントの改造工事を受注し、成功裏に完工してきており、同社の卓越したプロジェクト遂行能力が高く評価された。今後JGCガルフ社を含む本契約を締結した企業は、競争環境が非常に厳しいサウジアラビアにおいて、サウジアラムコ社から優先的に改造工事を受注することが可能となる。
JGCガルフ社は、中東・湾岸地域の案件を中心にプロジェクトを遂行するエンジニアリング子会社として、2008年に設立された日揮ホールディングス傘下のサウジアラビア法人であり、中東・湾岸地域での積極的にEPCプロジェクトを受注、遂行し、着実に実績を積み重ねている。
今後同社は、日揮グループが長年培ってきたサウジアラムコ社との信頼関係と、同社の価格競争力をベースに、引き続きサウジアラムコ社が計画する案件の受注に積極的に取り組むとともに、サウジアラビアの「ビジョン2030」への貢献を目指し、若者を中心とする多くのサウジアラビア人の雇用と教育、ならびにエンジニアリング技術とノウハウの移転にも取り組み、サウジアラビアの経済、および産業の発展に貢献していく。
<契約の詳細>
契約先:サウジアラビア国営石油会社(サウジアラムコ社)
契約者:JGCガルフ・インターナショナル社(JGCガルフ社)
(日揮ホールディングス94%出資のサウジアラビア法人)
対象プラント:サウジアラビア王国東部に位置する既設の天然ガス処理プラント
役務範囲:対象プラントの改造に係る設計・調達・建設工事(EPC)役務
契約期間:2020年11月からの6年間
契約内容:サウジアラムコ社は対象プラントの改造工事に関し、JGCガルフ社と同様に長期包括契約を締結した数社のエンジニアリング会社から受注会社を選定する、または、それらのエンジニアリング会社による指名競争入札を行い、発注する予定。
契約調印日:2020年11月17日