大和紡績(本社:大阪市中央区)は、業務の拡大に伴い、出雲工場(島根県出雲市)における生産設備の増設を決定した。12月15日、島根県が発表した。この事業計画に関して、島根県は県企業立地促進条例に基づき、丸山知事から同社に対して立地計画認定書を交付するとともに、12月21日に大和紡績、島根県及び出雲市の三者で工場等の立地に関する覚書を締結する。
大和紡績の出雲工場は、1920(大正9) 年1月に「出雲製織本社工場」として発足し、1941(昭和16)年4月の会社合併により「大和紡績出雲工場」となった。現在、同出雲工場では、「製紙用カンバス」や「ろ過布」等の産業資材を製造し、業績を拡大している。
今回の計画は、電子・半導体等の工業分野で拡大する、フィルター市場のニーズに対応するため、同和歌山工場(和歌山県日高郡)のフィルター製品生産設備および、同美川工場(石川県白山市)のフィルター原料生産設備を出雲工場に集約し、原料から製品までの一貫生産体制を構築するもの。併せて、同和歌山工場の土木資材生産設備を出雲工場に集約することで、産業資材専業工場としての機能を強化する。投資額は約14億2,400万円、操業後3年で30名の雇用増を計画している。
島根県としては、同計画が、新たな雇用創出と地域産業の高度化に繋がるものとの期待から、地元出雲市とともに同社に対し資金面・人材確保の面で支援・協力を行う。
<大和紡績株式会社の概要>
会社名:大和紡績株式会社
所在地:大阪府大阪市中央区久太郎町3丁目6番8号 御堂筋ダイワビル
代表者名:代表取締役社長 斉藤 清一(さいとう きよかず)
設立年月:2009年7月
資本金:3,545,000千円
従業員数:911名(県内常用従業員 143名、うち出雲工場 107名)
事業内容:製紙用カンバス、ろ過布、フィルター、その他各種繊維の産業用資材製造および販売等
<計画の概要>(既存の敷地内における工場の増設、生産設備の増強)
立地場所:出雲市今市町1900番地
敷地面積:88,403㎡
建物面積:47,903㎡
投下資本額:1,424,150千円
(内訳)土地 0千円 建物 698,000千円 償却資産 726,150千円 1,424,150千円
操業開始:2021年7月
常用従業員数:
申請時 107名(出雲工場勤務)
操業時 137名( 30名増)
操業後1年 137名( 0名増)
操業後2年 137名( 0名増)
操業後3年 137名( 0名増)
計 ( 30名増)
事業内容:産業用カートリッジフィルターおよび土木資材の製造