北越工業、20年4~9月の売上は27%減の153億円、通期予想は28%減の300億円

 北越工業が11月5日に発表した2021年3月期第2四半期(4~9月)連結業績によると、売上高は153億3,300万円(前年同期比27.4%減)、営業利益7億6,300万円(同72.1%減)、経常利益8億4,700万円(同69.9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益5億1,600万円(同72.4%減)となった。

 4~9月期の国内経済は、新型コロナウイルスの影響により、緊急事態宣言による外出自粛要請や移動制限などが布かれ、経済活動が停滞した。緊急事態宣言解除後は国内向け需要に回復の兆しが一部見られたが、以前の経済状況にはほど遠い状況が続いている。世界経済は、中国ではいち早く経済活動が再開され、その他各国でも感染拡大の減速に合わせて一部規制の緩和が始まったが、先行きの不透明感は拭い切れてはいない状況。北越工業グループは、感染拡大の収束度合いによって事業環境が大きく変化することに備えて、柔軟に対応できる体制の構築に努めてきた。また、足元では減少した受注状況に即した生産調整を実施するとともに、経費の削減に努めている。

 北越工業2021年3月期第2四半期データ

■セグメント別状況

 <建設機械事業>

 建設機械事業セグメントは、主にエンジンコンプレッサ、エンジン発電機、高所作業車などの事業で構成。販売面では、国内は災害復旧に向けた公共事業は堅調に推移したが、新型コロナウイルスの影響により、新規建設工事が停滞するなど需要は低迷した。海外は、新型コロナウイルスの事実上の終息を宣言した中国では景気回復の兆しは見えたものの、その他各国では感染拡大防止の影響が長引き、前年同期比で減収となった。利益面でも、製品の受注低迷に加え工場の操業調整を行った結果、前年同期比で減益となった。

<産業機械事業>

 産業機械事業セグメントは、主にモータコンプレッサ、非常用発電機、部品、サービスなどの事業で構成。販売面では、主力のモータコンプレッサは新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、企業収益が大幅に減少したことで設備投資マインドが低迷し、市場は縮小した。非常用発電機は、災害発生時におけるガソリンスタンドのバックアップ用や河川氾濫に備えた排水ポンプの電源用は伸びたが、総じて新型コロナウイルスの影響により前年同期比で減収となった。利益面でも、部品、サービスは底堅く推移したが、製品の落ち込みと工場の操業調整の影響をカバーすることが出来ず、前年同期比で減益となった。

■ 連結業績予想などの将来予測情報に関する説明

 2021年3月期の連結業績予想については、ほぼ当初の予想どおりに推移しており、2020年8月7日に公表した下記の業績予想を据え置いている。

 売上高300億円(前期比28.2%減)、営業利益14億円(同73.2%減)、経常利益14億3,000万円(同73.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益9億8,000万円(同72.9%減)。

 北越工業の2021年3月期第2四半期決算短信