ナブテスコが10月30日に発表した2020年12月期第3四半期(1~9月)連結業績は、新型コロナウイルスの影響を受ける中、油圧機器は前年同期並みに推移したが、航空機器、商用車用機器の需要が減少したことにより、受注高は、前年同期比11,926百万円(△5.4%)減少し207,551百万円、売上高は、同11,628百万円(△5.5%)減少し199,800百万円となり、営業利益は、同460百万円(2.5%)増加し18,838百万円となった。売上高営業利益率は9.4%となった。(数値表記は原文尊重)
■セグメント別概況
<コンポーネントソリューション事業>
コンポーネントソリューション事業の受注高は、前年同期比7,223百万円(△8.6%)減少し76,979百万円となった。売上高は、同3,502百万円(△4.3%)減少し77,582百万円、営業利益は、同151百万円(1.3%)増加し11,867百万円となった。
精密減速機は、自動車産業等各種産業での設備投資の回復が遅れたことにより、売上高は前年同期比減収となった。油圧機器は、先進国や東南アジア市場等で需要が減少したものの、中国市場の旺盛な需要が継続し、売上高は前年同期並みとなった。
<トランスポートソリューション事業>
トランスポートソリューション事業の受注高は、前年同期比2,665百万円(△4.2%)減少し60,201百万円となった。売上高は、同3,294百万円(△5.4%)減少し57,306百万円、営業利益は、同313百万円(△6.2%)減少し4,720百万円となった。
鉄道車両用機器は、新型コロナウイルスの影響により海外向け及びMRO(Maintenance, Repair,Overhaul)が低調に推移し、売上高は前年同期比減収となった。航空機器は、民間航空機向けの需要が減少し、売上高は前年同期比減収となった。商用車用機器は、国内市場及び東南アジア市場の需要が停滞し、売上高は前年同期比減収となった。舶用機器は、MROの需要が一時的に増加し、売上高は前年同期並みとなった。
<アクセシビリティソリューション事業>
アクセシビリティソリューション事業の受注高は、前年同期比1,085百万円(△1.8%)減少し57,954百万円となった。売上高は、同4,473百万円(△7.8%)減少し53,046百万円、営業利益は、同628百万円(△11.3%)減少し4,913百万円となった。
自動ドア事業は、オリンピック・パラリンピック開催に向けた再開発等の旺盛な需要が一段落したことに加え、新型コロナウイルスの影響による国内外市場での需要停滞により、売上高は前年同期比減収となった。
<その他>
その他の受注高は、前年同期比953百万円(△7.1%)減少し12,417百万円となった。売上高は、同359百万円(△2.9%)減少し11,866百万円、営業利益は、同336百万円(△22.6%)減少し1,148百万円となった。
包装機は、顧客の設備投資計画の変更や、工場への訪問が制限されたことにより受注が停滞し、売上高は前年同期比減収となった。
<全社又は消去>
全社又は消去の営業利益は、非事業用不動産(投資不動産)の売却益1,575百万円により前年同期比1,586百万円増加し△3,810百万円となった。
■2020年12月期連結業績見通し
2020年12月期連結業績見通しについては、7月30日に修正(下記)の公表値を据え置いている。
売上高2,770億円(前期比4.4%減)、営業利益253億円(同0.1%減)、税引前利益270億円(同3.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益173億円(同3.5%減)。
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