㈱不二越が10月15日に発表した2020年11月期第3四半期連結累計期間(2019年12月~20年8月)の連結売上高は、1,487億82百万円(前年同期比20.6%減)、このうち、国内売上高は782億88百万円(同22.9%減)、海外売上高は704億94百万円(同17.8%減)となった。
売上高減少に伴う操業度の低下などにより、営業利益は41億70百万円(同60.7%減)、経常利益は30億41百万円(同68.1%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は10億72百万円(同83.0%減)となった。(数値表記は原文)
第3四半期連結累計期間の経営環境は、いち早く経済活動を再開した中国など、一部で持ち直しの動きが見られ始めたが、新型コロナウイルスの感染拡大により、日本を含めた世界経済は極めて厳しい状況が続いた。
不二越グループは、ロボット事業を核に、工具、工作機械、ベアリング、油圧機器、そして特殊鋼事業をあわせ持つ総合機械メーカーとしての特長を活かし、国内外での新規開拓や、画期的な新商品の市場投入などによる受注・売上の確保に取り組んだ。また、中長期的な業容の拡大と、足下の収益構造の改善に向けて、営業・開発体制の強化、生産の合理化などを進めた。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大の影響が、国内外で自動車や産業機械分野に大きく波及した。
■セグメントの業績
機械工具事業では、工具・ロボットを中心とした新商品の投入や工作機械の大型案件があったものの、世界経済減速に伴う需要減や設備投資の抑制などにより、売上高は511億33百万円(前年同期比22.2%減)、営業利益は18億92百万円(同60.5%減)となった。
部品事業では、自動車・産業機械分野の一部で持ち直しの動きがあったが、主要ユーザーの生産減の影響などにより、売上高は875億28百万円(前年同期比18.9%減)、営業利益は16億29百万円(同62.6%減)となった。
その他の事業では、原材料価格の下落に伴う特殊鋼の販売価格の引き下げなどにより、売上高は101億20百万円(前年同期比26.2%減)、営業利益は5億69百万円(同59.8%減)となった。
■2020年11月期連結業績の見通し
世界経済の先行きについては、新型コロナウイルス感染症の再拡大が懸念されるなど、依然として不透明な状況ではあるが、いち早く経済活動を再開した中国経済の持ち直しや、自動車・建設機械分野の一部で緩やかな需要回復が継続している。このような状況を踏まえ、第3四半期累計期間までの業績および現時点の需要動向を勘案し、7月15日公表値を以下のとおり修正した。
売上高196,000百万円(前回予想:190,000)、営業利益5,800百万円(同3,500)、経常利益4,300百万円(2,200)、親会社株主に帰属する当期純利益1,800百万円(800)。
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