荏原、ドイツ・ドレスデンにドライ真空ポンプのオーバーホール工場を建設

 ㈱荏原製作所は10月9日、海外グループ会社であるEBARA Precision Machinery Europe(本社:ドイツ、以下:EPME)が、ドレスデン(ドイツ)のヴァイックドルフに、EPMEにとって2番目となるドライ真空ポンプのオーバーホール工場を建設すると発表した。

 EPMEは精密・電子事業におけるドライ真空ポンプ、ターボ分子ポンプ、半導体製造におけるチップ製造で用いられるCMP装置、及び化学産業などで用いられる排ガス処理装置の販売・サービスを、ヨーロッパ市場をメインに展開している。同社初のオーバーホール工場は、1993年にスコットランドのリビングストンにオープンした。ここでは、荏原および他のメーカーのドライ真空ポンプのオーバーホールを行っている。

 ドレスデンは、「シリコンザクセン」と呼ばれるハイテク都市。EPMEのドレスデンの拠点はヨーロッパ市場において精密・電子事業の中心的な役割を担っており、現在は事務所と倉庫を併設している。オーバーホール工場は事務所の隣に建設し、竣工は2021年春を予定している。敷地面積は800㎡、投資費用は約160万ユーロ(約1.9億円)。

 EPMEのマネージングディレクターDr. Reinhart Richterは、今回のプロジェクトに次のようにコメントしている。

 「予測がつかないCovid-19の時代ですが、前を見てビジネスを成長させていく必要があります。EPMEは新たにオーバーホール工場を設立することで、荏原は増加する市場の需要により迅速に対応していくというポジティブなメッセージを発信します。」

 新しいオーバーホール工場の設置によって、荏原グループは長期ビジョン「EVision2030」で掲げる社会のスマート化を支える半導体製品の進化に、製造装置、機器の開発で貢献していく。荏原グループは、長期ビジョンと中期経営計画に基づいてESG重要課題に取り組むことで、持続可能な開発目標(SDGs)の達成を目指し、企業価値のさらなる向上を図っていく。

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