日鉄エンジニアリング、北九州市「新日明工場整備運営事業」を受注

 日鉄エンジニアリング(本社:東京都品川区)を代表とする企業グループが設立した㈱日明クリーンシステム(福岡県北九州市)は10月9日、北九州市と「新日明工場整備運営事業」に関する契約を締結したと発表した。

 事業は、北九州市の日明工場(1991年稼働開始、北九州市小倉北区西港町96番地2)の老朽化に伴い、新日明工場(ストーカ式焼却炉 508t/日、以下「本施設」)を新設し、その後20年間にわたって運営・維持管理を行うPFI事業(BTO方式※1)となる。

 施設は、日鉄エンジニアリングが国内で建設する初のストーカ式焼却炉であり、欧州を中心とする国内外で豊富な実績を有するストーカ式焼却炉の燃焼技術※2と、これまで国内シャフト炉式ガス化溶融炉で培った高度な排ガス・灰処理技術の融合により、ごみの安定処理を実現する。

■施設・本事業の特長は、以下の通り。

1. IoT・ICT技術を活用した予防保全による長期安定稼働を実現

2. 国内最高水準の発電効率(24.1%)

3. 災害に備えた施設の強靱化(災害時には防災拠点としての活用を想定)

4. 地元企業のネットワークを活用し、地域雇用を創出

5. 「SDGs未来都市」である北九州市の持続可能なまちづくり(エネルギーや資源の地域循環の取り組み)に貢献する、環境学習機能を採用

6. 北九州市の伝統工芸品である小倉織をモチーフとした外壁デザインを採用

 今後も、長年培った豊富な経験と一般廃棄物処理PFI事業運営のノウハウを活かし、地域のニーズに合致した、ごみ処理事業のトータルソリューションを提供していく。

※1:BTO方式は、建設(Build)、所有権を移転(Transfer)、運営(Operate)の略。事業者は設計・建設および運営にかかる資金をプロジェクトファイナンスで調達し、施設竣工時にその所有権を自治体等に移転する方式。

※2:日鉄エンジニアリンググループのSBENG社(Steinmüller Babcock Environment GmbH)では、50年以上にわたり、世界50ヵ国、約500基のストーカ式焼却炉の納入実績があり、世界最高水準の燃焼技術を保有している。

<事業概要>

事業名称:北九州市「新日明工場整備運営事業」

発注者:北九州市(市長:北橋 健治)

事業主体:株式会社日明クリーンシステム(特別目的会社)

・日鉄エンジニアリング(株)(代表企業)(設計・建設、維持管理) 34.0 %

・日鉄環境プラントソリューションズ(株)(運営・維持管理) 15.0 %

・五洋建設(株)(解体工事、建築工事) 11.5 %

・山九(株)(プラント工事) 11.5 %

・(株)ミック九州(プラント工事) 11.5 %

・新ケミカル商事(株)(建築工事、運営・維持管理) 11.5 %

・九昭電設工業(株)(建築工事) 2.5 %

・(株)日本施設協会(運営・維持管理) 2.5 %

<上記 % は出資比率>

総事業費:515億 2330万 6540円(税込み)

事業方式:PFI事業(BTO方式)

事業用地:北九州市小倉北区西港町96番地2

事業期間:2020年(令和2年)10月 ~ 2045年(令和27年)3月

設計・建設期間:2020年10月 ~ 2025年3月

解体期間:2021年4月 ~ 2022年3月

運営維持管理期間:2025年4月 ~ 2045年3月

施設概要:ストーカ式焼却炉 508t/日 (254t/日X2炉)

 ニュースリリース