極東開発工業、インドの特装車メーカーSATRAC社を子会社化

 極東開発工業は9月30日、インドの特装車メーカー、SATRAC社(SATRAC ENGINEERING PRIVATE LIMITED)の全株式を9月9日付で取得し、完全子会社化したと発表した。

 SATRAC社は、インド南部カルナタカ州ベンガルール市近郊に所在するダンプトラックボデー、各種トレーラ、タンクローリ等の特装車メーカー。高い品質と技術力、サービス体制等によって、インド国内における大手トラックメーカーや主要なトレーラユーザーおよび物流事業者のリーディン グサプライヤーとして信頼を得て、業績を伸ばしている会社。近年は、日本の生産管理方式や IT 技術による品質管理システムを導入し、品質のさらなる 向上にも取り組んでいる。

 インドの特装車市場は、足元では昨年の金融機関の融資厳格化やコロナ禍の影響等により一時停滞しているが、中長期的には、大規模なインフラプロジェクトの推進、物流・鉄鋼分野の成長等により、建設・物流車両の需要拡大が見込まれている。また、人口増・経済成長によるごみ量の増加、政府の推進するクリーン・インディア、スマートシティの政策等により、都市部を中心 にごみ収集車など環境車両の需要拡大も予想されている。

 極東開発工業グループは、SATRAC社のグループ化によりインド南部における優れた生産拠点と顧客を 確保することで、インドにおける事業基盤をさらに強化し、極東開発グループのこれまで培ってきた事業上・技術上のプラットフォームを活用しながら、同国における特装車事業を拡大・発展させていく方針。

 極東開発工業グループは2012年以降、インド中東部・アンドラ・プラデシュ州・ビジャヤワダ市近郊ミトラに所在するミトラ極東(MITHRA KYOKUTO SPECIAL PURPOSE VEHICLE COMPANY PRIVATE LIMITED)でダンプトラックボデー等の製造を行ってきたが、ミトラ極東の事業はSATRAC社に移管・集約する計画。また、ミトラ極東の保有株式については、合弁パートナーであるミトラグループに譲渡する方向で協議している。ミトラ極東の株式譲渡の詳細および業績への影響については、詳細が纏まり次第、改めて発表する。

 極東開発グループでは、「働く自動車」の製造を通じて、今後とも国内外の社会インフラの構築・維持管理に貢献していく。

<SATRAC社概要>

商号:SATRAC ENGINEERING PRIVATE LIMITED(サトラック エンジニアリング プライベート リミテッド)

本店所在地:インド・カルナタカ州ソンプラ工業地域(ベンガルール市近郊)

代表者:取締役社長 MRINAL BANTWAL(ムリナル バントワル)

事業内容:ダンプトラックボデー、各種トレーラ等の製造販売

設立:1997年11月

売上高:1,329百万インドルピー (1,887百万円)(※2020 年 3 月期実績)

資本金:30百万インドルピー (42百万円)

従業員数:127人 (2020年8月末現在)

取得日:2020年9月9日

ホームページ :https://www.satrac.com/

(※売上高および資本金は2020年9月20日のレート(1インドルピー=1.42円)にて換算)

 画像:SATRAC社の本社工場外観

 ニュースリリース