荏原製作所、ブラジルでソーラーポンプの販売を開始

 ㈱荏原製作所は9月30日、海外グループ会社であるEBARA Bombas America do Sul Ltda.(本社:ブラジル、以下:EBAS)が太陽光で発電するソーラーポンプを初めて販売したと発表した。

1.背景

 荏原は、長期ビジョン「E-Vision2030」で掲げる重要課題解決の1つとして、安心・安全な暮らしの実現に貢献するため、国ごとのニーズを的確に把握し世界中の人に水を届けることを目指している。ブラジルの奥地では現在も電気が通っていない地域があります。飲料水確保などの生活ニーズに対応するため、ソーラーポンプの開発を進め、今年の1月より販売を開始した。

2.ソーラーポンプの概要

 太陽光で発電するソーラーポンプは、半導電性シリコン製のソーラーパネルを通じて太陽光を電力に変換して起動する仕組み。ソーラーパネルはコスト面での優位性と汎用性の高さからブラジルで一般的な多結晶パネル(*)を採用している。EBASが創業当初より生産する220Vの深井戸ポンプに加え、遠心ポンプ、水泳用プールのポンプに対応している。

3.今後の展開

 年内には、より大きな380V相当の消費電力のポンプに対応できる製品を投入予定であり、EBASの豊富な販売&サービスネットワークを活かし、ブラジル国内での拡販を強化していく。

 また、8月にEBASはポルトガル語に加え、スペイン語及び英語でソーラーポンプのウェビナーを実施した。海外各地域での製品に対する関心の高さから、今後、ブラジル以外の国でも製品投入を検討する予定。

 荏原は、気候変動への対策に資する高効率な製品やサービスの提供を通じて、ESG経営の実践に取り組んでいる。2030年までに温室効果ガスの削減を目指し、従来荏原が取り組んできた省電力製品の開発を一層強化していく。

 荏原グループは、長期ビジョンと中期経営計画に基づいてESG重要課題に取り組むことで、持続可能な開発目標(SDGs)の達成を目指し、企業価値のさらなる向上を図っていく。

*ソーラーパネルには単結晶と多結晶の2種がある。多結晶は生産が容易で汎用性が高く大規模設置に適している。耐久性、寿命、外観的な面で優れている単結晶は、住宅や商業用・産業用のルーフトップなどに用いられる。

◇「EBARA Bombas America do Sul Ltda.」の正式表記はニュースリリース参照

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