カネカ、ベトナムで医療用カテーテルの生産能力を増強

・生産体制を整備しインターベンション事業を拡大

 ㈱カネカ(本社:東京都港区)は9月23日、グループ会社のカネカメディカルベトナム*1(本社:ベトナム ビンズン省)における医療用カテーテルの生産能力増強を決定したと発表した。

 カネカは、心臓・末梢血管疾患および脳血管疾患の治療デバイスである血管内治療用カテーテルや、消化管がん*2の治療に用いる消化器用医療機器、不整脈検査用の電極カテ―テルなどの医療用カテーテルを、日本とベトナムで生産している。グローバルに拡大する旺盛な需要に応える為に、今回、ベトナム工場の生産能力を大幅に引き上げることにした。既存工場の隣接地に新工場を建設し、生産能力を約3倍に拡大する。投資金額は約10億円で、2022年1月の稼働を予定している。

 先進国を中心に高齢化が進行し、三大疾病(心疾患、脳疾患、がん)の患者数が増加している。医療用カテーテルを用いた手術は、患者への負担が少ない治療法(低侵襲な治療法)であることから、グローバルに市場規模が拡大していく見通し。

 この様な状況のなか、カネカのインターベンション事業においては、昨年発売した新型の脳動脈瘤塞栓コイルに続き、バルーン部分に心臓血管の再狭窄を抑制する薬を塗布したドラッグコーティッドバルーンカテーテルなどの新製品を今後も積極的に市場に投入していく。また、米国・アジアといった海外市場への展開を強化することにより、2025年のMedical Solutions Vehicleの売上高1,000億円を目指す。

 カネカは医療用カテーテルを用いた低侵襲治療に貢献するソリューションを提供し、患者のQuality of Lifeの向上に貢献していく。

1.*医療ソリューションを提供する会社としてグローバルでのプレゼンスを高めるため、9月11日付でカネカファーマベトナムから社名変更した。

2.*食道、胃、小腸、大腸などの消化管に発生するがん。

<カネカメディカルベトナムの概要>

 代表者:社長 森 稔幸

 資本金:1,082億ベトナムドン(日本円:約5億円)

 所在地:ベトナム ビンズン省

 設立:2005年

 事業内容:医療用カテーテル製品の組立加工

 画像・上:新工場のイメージ

 画像・下:バルーンカテーテル

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