・高機能プラスチック製造工程などで使用される重量式フィーダを小型・精密化
㈱クボタは9月18日、粉粒体状の原料を生産設備などにごく微量ずつ供給することができる「微量フィーダNX-T12」を9月から発売したと発表した。時間当たりの供給量をクボタ従来機比で5分の1に小さくすることができ、微量の添加剤の供給が求められる高機能プラスチックの製造工程に加え、今後は試作や研究開発などの少量生産用途にも提案していく。
重量式フィーダは、粉粒体状の原料を一定のペースで連続的に生産設備へ供給するための機械。クボタは約40年前に製造・販売を開始し、主に自動車部品などに使用される国内外の高機能プラスチックの製造工程において、多数採用されている。
本体下部のはかりで本体内部の原料の重量をリアルタイムに計量し、実測値と設定値を比較しながら送り出す量を制御し、一定のペースで原料を供給する仕組みのため、供給量が少なくなるほど繊細な制御が必要となる。
「微量フィーダ NX-T12」は、原料を投入する「ホッパ」を独自の逆テーパ形状にすることで、取り扱いが難しい原料も流れやすくした。また、ホッパ内で原料を攪拌する機構「アジテータ」にも独自の傾斜軸方式を採用することで、原料の上下動を抑制して重量の測定精度を高めるとともに、原料を送り出す「スクリュ」への充填効率も安定化した。これらの技術により、1時間あたり10mLの繊細な原料供給にまで対応できるようになった。
今後は、微量の添加剤供給が必要な高機能プラスチック製造工程や、少量生産を行う試作・研究ライン、さらには化粧品や食品など高機能プラスチック以外の分野にも提案していく。
<製品の概要>
型式:NX-T12E-MP
流量範囲:10mL~10L/h
ホッパ容量:6L
供給機構:2軸スクリュ式
ひょう量:3kg
製品質量:約50kg
価格(税抜き):380万円
発売日:2020年9月1日
目標販売台数:50台(初年度)
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