川崎重工、自社開発の発電出力100MW級コンバインドサイクル発電プラントの初号機を納入

 川崎重工業は9月17日、同社製ガスタービンの最大出力機種である30MW級の純国産高効率ガスタービン「L30A」を用いた自社開発の100MW級コンバインドサイクル発電プラント(以下、CCPP)の初号機を鹿島南共同発電(本社:茨城県神栖市)に納入したと発表した。

 今回納入したCCPPは、主要機器である「L30A」ガスタービン3基、排熱回収ボイラ3基および蒸気タービン1基が全て川崎重工製で構成される発電出力107MWの発電プラントで、周辺工場からの需要に応じて電気と蒸気をフレキシブルに供給可能なコージェネレーション設備としての機能を併せ持つシステムを採用している。川崎重工は、プラント全体の設計、主要機器の供給、据付、建設工事一式をフルターンキー方式で請け負った。

 鹿島南共同発電は、鹿島東部コンビナートのエネルギーセンターである鹿島南共同発電所の運営を行う会社で、周辺工場に電気と蒸気を供給している。納入したCCPPは、性能確認試験においてプラント総合効率90%以上を達成した。

 世界では、「低炭素・脱炭素社会」への移行が加速している。今後ますます高効率の要求が高まるエネルギー市場において、川崎重工はCCPPをはじめとする多彩なエネルギー製品の特長を活かし、エネルギー・環境ビジネスを積極的に展開することで、持続可能な未来社会の形成に貢献するとともに、発電だけでなく、熱利用を加えたエネルギー総合ソリューションを提供することで顧客のニーズに応えていく。

<納入したCCPPの仕様>

ガスタービン発電設備:97MW (L30A x 3基)

蒸気タービン発電設備:10MW (1基)

総発電出力:107MW

排熱ボイラ蒸発量:合計138t/h(3基合計)

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