NTN、「複列磁気リング」シリーズにロボット市場向け小型サイズを追加

・薄型・軽量で高精度に角度検出、より小型なモータなどに対応

 NTNは9月2日、薄型・軽量・高精度な角度検出センサシステムを構成できる「複列磁気リング」に、小型サイズの「32/31極対シリーズ」を新たに追加したと発表した。

 2018年に販売を開始したラジアルタイプ・アキシアルタイプの「複列磁気リング」(64/63極対シリーズ)は、薄型・軽量・高精度かつ中空(大口径)形状の特長を活かし、ロボット関節部やモータなどの回転装置の角度検出などの用途で多くの顧客に好評を得ている。

 生産現場の自動化が進み、需要が拡大している産業ロボットや協働ロボットをはじめ、各種モータのさまざまな用途に向けて顧客への提案を進める中で、小型化に対応する商品への要望を多く受け、小型サイズ「32/31極対シリーズ」を開発した。

 「32/31極対シリーズ」は、64/63極対シリーズの着磁技術を応用し、主トラックに32極対、副トラックに31極対を複列に着磁させ、高い角度検出精度を維持したまま、大幅な小型・軽量化を実現。64/63極対シリーズと比べ、外径は約1/2にサイズダウンするとともに、質量も既存の市販品(32/31極対)と比べ、約1/2に軽量化している。

 専用の磁気センサICと組み合わせることで、最大19bit(分解能 約0.00068°)の高度な角度検出が可能。従来シリーズと同様、振動・高温・塵埃・油ミストなどに対する環境耐性にも優れている。さらに、小型サイズに加え、磁極ピッチ1.5㎜、2.0㎜仕様(現行品は1.28㎜仕様)も新たに追加し、より幅広いサイズや仕様からお選びいただけるラインアップとする。

 あらゆる産業におけるロボット化、自動化が加速する中、NTNは新たな事業領域のひとつとしてロボット関連およびセンシング事業の強化を進めている。今後も、同シリーズの商品ラインアップの拡充を図ることで、顧客のニーズにきめ細かく対応し、さらなる事業拡大を進めていく。

 ニュースリリース