三菱重工工作機械、門形マシニングセンタの製品ラインアップを拡充、新シリーズMV-Bxを発売

・ “あらゆる産業のあらゆる加工”に対応できるマルチマシンをハイコストパフォーマンスで実現

・ テーブル幅1.1mと1.5mの2モデル、9月から本格販売

 三菱重工グループの三菱重工工作機械(本社:滋賀県栗東市)は、門形マシニングセンタの製品ラインアップ拡充に向けて「MV-Bxシリーズ」を市場投入すると発表した。現行機MVR-Exシリーズに新たなシリーズを加えることで、高精度な面品位を実現する加工から一般部品加工、軽切削から重切削まで幅広い加工に対応できる製品ラインアップの実現を狙いとしており、テーブル幅1.1mの「MV12Bx」(画像)と同1.5mの「MV16Bx」の2機種を、9月1日から本格販売していく。

 MV-Bxシリーズは、「立形マシニングセンタのテーブルには載らないサイズ(1.0~1.5m)の対象物(ワーク)や、横中ぐり盤では段取り(取り付け・付け替え)が面倒で加工の効率が悪いワークを効率良く加工できる機械」として、フレーム・架台などの製缶物の加工から鋳物を用いた構造部品の重切削加工まで、”あらゆる産業のあらゆる加工”に対応できる、高能率化と使い易さを兼ね備えたハイコストパフォーマンス機。

 同シリーズ最大の特長は、加工スペースを広く取りながら機械設置面積を減少させたこと(設置面積:MV12Bxは5,425×4,196mm、MV16Bxは6,770×4,760mm)。MV16Bxは、現行機MVR25Ex(テーブルサイズ1,500×3,000 mm)と比較して、機械設置面積が約40%減った一方で、テーブルサイズは最大1,500×3,260mmとしたことで、単位面積当たりの生産性を向上し、スペース効率と投資効率を高めている。また、広く用いられている汎用的な機能を多く取り入れることで、取り扱いが容易であらゆる加工に対応できる導入しやすい機械とした。さらに、MV16Bxはオプションで五面加工仕様も用意した。

 MV-Bxシリーズでは、コラムやベッドなどの主要構造体には鋳物を使用し、熱対称構造・コラムブリッジ一体構造とし、さらにZ軸(主軸頭上下)にはすべり案内面を取り入れることで剛性を高めている。主軸はギヤ減速方式を採用し、低速域の重切削加工から超硬工具などによる高速高能率加工まで幅広い加工への対応を可能とした。

 また、独自開発のIoT(モノのインターネット)対応モニタリングシステムである三菱DIASCOPE(ディアスコープ)を搭載した。これにより、機械運転中の稼働監視とリモートモニタリング機能での保守サービスにより、信頼と安心を提供する。

 三菱重工工作機械は、MV-Bxシリーズの市場投入により、門形マシニングセンタのラインアップの拡充をすすめるとともに、微細な加工を得意とする精密加工機「μVシリーズ」、横中ぐり盤「MAFシリーズ」と多彩なラインアップを有することで、顧客にとって最適な製品を提供し、生産性の向上に貢献していく。

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